翌日は、朝早めに起きてリッチモンドに向かう列車に乗りました。

この日は学校の入学登録と、レベルチェックの日で
できれば今日、リッチモンドの住居を見つけたいと
意気込んで出かけていったのです。

Bayswaterの駅からおよそ40分ほどで、
リッチモンドに到着です。

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リッチモンド(wikipediaより引用)

第一印象は「落ち着いた街」です。
Bayswaterのようなガヤガヤした感じはありませんが
腰を落ち着けて勉強するには
ピッタリの場所に思えました。

まずは学校に行き、登録とレベルチェックをすませ、
事務の人に、学生向けの住居の情報はないかと訊ねると
掲示板に色々な募集が貼ってあるから、
そこをチェックするよう教えてもらいました。

すると一軒家の1部屋を学生に貸したい、
という募集広告がいくつか見つかりました。

・朝晩の食事込み、ただしベビーシッターを頼みたい
・年頃の子どもが1人いる家
・老婦人が一人暮らす家


どうやらこの3つが、私の候補になりそうです。
一ヶ月の賃料は、上2つが約5万円。
老婦人の家だけが、少し高めで約6万円・・・

しばし考えて、
静かに生活できそうな老婦人の家にアタックしてみることにしました。

ドキドキしながら学校のPay phoneから電話をしてみると
優しそうな老婦人の声がしました。

「I’m interested in your advertisement.(募集を見た者ですが・・・)」

と話をすると
拍子抜けするほどあっさりと、
今から部屋を見にいらっしゃい、という話になりました。

「うわぁ、ツイてるなあ、今日決まっちゃうなんて」
とウキウキしながら老婦人の家に到着し、呼び鈴を押すと
ワンワン、という犬の鳴き声がして
そのすぐ後に、メガネをかけた老婦人が笑顔で出迎えてくれました。

メガネ。

メガネをかけた人には、昨日もお世話になっているし
これはいいサインに違いない、と私は確信しました。

今思うと、老婦人がメガネをかけるのは当たり前の話なのに
その時の私は、住居を早くみつけたい一心で
そんなことを思ったのです。

部屋の設備や清潔さ
夫人から提案された、共同生活の取り決めも問題はなく
「ここだ、ここに決めます!」
と私の心の声がした時、夫人はポソッと言いました。

「他にも3人ほど希望者がいるので、
もしあなたに決めた場合は、今週中に連絡します」

がーん。。。

今日は月曜日。
そう簡単には住居は決まらないのでした。