ブレイキング・バッド シーズン2 第4話より:

stick with it
諦めるな、やり続けろ


ある日、ウォルターは息子・ジュニアの運転練習に付き合うことになり
人気のない路上で、自分の車を使って息子にドライビングを教え始める。

脳性マヒのため、普段から補助杖を使って歩いている彼だが
時折友人の車で練習していることもあり、どうにか父親の車を運転している。

しかしふと息子のペダル操作に目をやると、
両足をそれぞれアクセルとブレーキに置いて運転していることに気づいたウォルター。

それではいけないと息子に教える場面からです。

You can’t use one foot on each pedal.
ペダルは両足で操作しちゃ駄目だ。(ウォルター)

(中略)

Dad, this is way easier.
父さん、両足の方が簡単だよ。(ジュニア)

Come on, there’s the easy way and then there’s the right way, right?
何を言う、簡単な方法より正しい方法、そうだろ?(ウォルター)

So let’s just try it again, right foot only.
だからもう一度やってみよう、右足だけで。(ウォルター)

(中略)

I can’t do this. My legs don’t work that way.
こんなの出来ないよ。僕の足はうまく動かないんだ。(ジュニア)

Your legs are fine.
お前の足は問題ない。(ウォルター)

You just have to stick with it.
諦めるんじゃない。(ウォルター)

Don’t set limits for yourself, Walt.
自分で限界を決めちゃいかんよ、ジュニア。(ウォルター)


stick with it は直訳すると「それにくっつけ、固執しろ」といったことで
それが転じて「諦めるな、やり続けろ」という意味になります。

妨害や障害にめげずに最後までやり抜け、ということで、息子を励ましています。

次の文の set limits は「制限を設ける」。

片足だけのペダル操作は、ジュニアの足には確かに簡単ではないけれども、
自分が出来ると思えばどんなことでも出来る、ということを伝えたい
親心から発された言葉だろうと感じます。

またこの最後の2行はそのまま、誰かを励ましたいときに使える良い例文だと思います。

そういえば、ここに登場するウォルターの愛車は、ポンティアック・アズテックという車なんですが
実は史上もっとも醜い車として有名な車種なんだそうで・・・。

しかしウォルターはどんな車でも好きに買えるようになっても、傷やヘコミが出来ても
このアズテックを直しながら乗り続けていて、
そのあたりからも彼の実直さが伺える、物語の重要な小道具になっていると思います。



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