ブレイキング・バッド シーズン3 第5話より:

bear up
(不遇に)耐えて頑張る、くじけない、ふんばる


怒りに任せてガスの元を訪れたウォルターは
ある場所に案内される。

そこはガスがメス製造のために特別にあつらえたラボで
科学者ならば誰もが興味を惹かれるような豪華な設備が整えられていた。

高額な報酬と豪華な設備、それでも頑なにメス製造を拒むウォルターに
ガスが自分に協力するようゆさぶりをかけるシーンからです。

When you have children, you always have family.
子供が出来れば、家族が出来るだろう。(ガス)

They will always be your priority, your responsibility.
家族は何より最優先になる、責任も生じる。(ガス)

And a man, a man provides.
そして一家の男は、男は養うものだ。(ガス)

And he does it even when he’s not appreciated or respected or even loved.
例え家族から感謝されなくとも、尊敬されなくとも、愛されなくとも。(ガス)

He simply bears up, and he does it because he’s a man.
男はただそれに耐えて頑張る、男とはそういうものだ。(ガス)


provide 「支給する、供給する、提供する」。

そして bear up は「(不遇に)耐えて頑張る、くじけない、ふんばる」ということで
bear には「我慢する」、up には「完全に、すっかり」という意味がありますので
2つを合わせると「我慢し切る、耐え尽くす = 頑張る、くじけない、ふんばる」となります。

ウォルターだけでなく、日本のお父さんの中にも
このガスのセリフがチクチクと沁みる方が居るかもしれませんね。

このときウォルター自身、家族との歯車が合わず、関係を良くするのに必死な状態で
(もちろんガスはそれをリサーチした上で、上記のセリフを言っているんですが・・・)
ガスの言葉が深く心に刺さります。

またガスは以前、ウォルターを脅して作らせればいいという部下の進言に対して

I don’t believe fear to be an effective motivator.
恐怖は効果的な動機付けにはならない。


と答える場面があり、ではウォルターを動かすために彼はどうするのか?という疑問を
視聴者は持ちながら見ているんですが、その答えがこのシーンという繋がりになります。

ガスは非常に有能で、いつも応対する人物ごとに一番効果的な接し方をするのですが
この場面でも見事にウォルターのやる気スイッチに手を掛けるのです。



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