ブレイキング・バッド シーズン5 第16話より:

passing the torch
(仕事、会社などを)引き継ぐ、主導権を受け渡す


今や全米で指名手配となり、山奥の小屋で潜伏生活を送っていたウォルターだったが
世話人から残して来た家族が苦しい生活を強いられていると聞き、胸を痛める。

彼の手元には逃亡時に運んできた現金が山ほどあり、
これをどうにか警察の目を盗み、家族の元に届けようと画策する。

そこでこっそりジェシーの友達2人、スキニーピートとバッジャーの助けをかりて
ある計画を実行に移した帰り道、彼らから未だにブルーメスが流通している事を知らされる。

それはハイゼンベルグ製とほぼ同じクオリティであったため、
2人はてっきり逃げ延びたウォルターが
またどこかで製造して売っていると思い込んでいたのだが・・・。

It’s you, right? I mean, aren’t you still cooking?
あれはあんたのブツだろ? ってかまだ作ってんじゃねえのか?(スキニーピート)

(中略)

… Jesse.
・・・ジェシーだ。(ウォルター)

Seriously? You said he moved to Alaska. That’s what I heard.
マジかよ? あんた、あいつはアラスカに行ったって。俺はそう聞いたぜ。(バッジャー)

Right on, Jesse! Passing the torch.
なるほど、ジェシーか! あいつが引き継いでんのか。(スキニーピート)

Damn, man, couldn’t he at least throw a brother a bone?
んだよ全く、俺らにもちっとはおこぼれくれる気ねえのかな?(バッジャー)


right on 「その意気だ、いいぞ、そのとおりだ、どんぴしゃだ」。

right on には頑張れとか、いいぞ、と言った意味がありますが
ここでは一体誰があのメスを作ってるのか?というスキニーピートの疑問が解けて
なるほどその通りだ!と膝を打つニュアンスで言っていると思います。

そして passing the torch は「(仕事、会社などを)引き継ぐ、主導権を受け渡す」ということで
直訳すると「松明(たいまつ)を渡す」、松明を主導権、所有権の象徴として
それを次の人に渡すというイメージが浮かびますね。

2人はジェシーがウォルターとずっとコンビを組んで来た事も知っていますから
なるほど~と、納得出来る推察です。

throw someone a bone は直訳すると「誰かに骨を投げ与える」ですから
「(困っている人に)少し手を差し伸べる、おこぼれをあげる」といった意味になります。

ただし骨を投げられて喜ぶのは犬ですから、
この言い方は大儲けしているらしい友人を仰ぎ見て、俺らもおこぼれ欲しいな・・・
と少し自分を卑下するような印象になります。

また throw me a bone と言うと
「私にヒントをちょうだい、教えてちょうだい」という意味にもなります。



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