ザ・メンタリスト シーズン2 第9話より:

push the envelope
限界に挑む、不可能(と言われること)に挑戦する


宝石店を営む夫妻の夫が、閉店後の店内で襲撃され高価な宝石が盗まれる。

ジェーンはこの被害者と目される夫が怪しいと睨むが
リズボンたちの捜査により、マーフィーという新たな参考人が浮上。

チームは早速マーフィーの元に聞き込みに行くが
彼はすでに自宅で何者かに射殺されていた。

そこで彼のかつての義理の兄であり、数々の犯罪歴を持つドナルドに
マーフィー殺しの犯人について話を聞きに行くのだった。

Any idea who might want to do that?
犯人に心当たりは?(ヴァンペルト)

No.
いや。(ドナルド)

How about you?
あなたでは?(ヴァンペルト)

I have nothing but love for Murphy.
俺はただマーフィーが好きだったよ。(ドナルド)

Why would you think otherwise?
だのになぜ疑う?

(中略)

I’m a dynamic businessman who pushes the envelope.
俺は限界に挑み続ける型破りなビジネスマンだ。(ドナルド)

Anybody can imply anything,
誰がどう思おうと勝手だが、(ドナルド)

it’s another thing to make it stick.
決めつけるのは違うんじゃないか。(ドナルド)

Yeah.
そうだな。(リグズビー)


push the envelope は「限界に挑む、不可能(と言われること)に挑戦する」という意味で
直訳すると「封筒を押す(?)」、ちょっと不思議なイディオムに思えて調べてみると
envelope には「封筒」という意味の他に「外皮、外膜」、
そして「(特に航空機関連)システムの限界値」といった意味があるようでした。

これを踏まえると envelope「外膜、限界値」を push 「破ろうとぐいぐい押す」
=「限界に挑む」という解釈がなるほど成り立ちますね。

しかし実はこの一連のやりとりで私がいいなと思ったのは push the envelope よりも
it’s another thing to make it stick「決めつけはまた別の話」 という一文です。

ドナルドは、自分は確かに前科者なので
他人が自分について色々思うのは勝手(Anybody can imply anything)だが、
その先入観から自分の事を決めつけるのは違うだろ、と言っています。

imply 「暗黙に定義する、ほのめかす」。

make it stick 「それを貼り付ける、固定させる」、
ここでは「先入観を貼り付ける」=「決めつけ」という解釈になります。

こういうことは自分も常に気を付けたいなと思わされるセリフでした。



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