モーツァルト・イン・ザ・ジャングル シーズン3 第8話より:

march to the beat of your own drum
我が道をゆく、(周囲の事を考えず)勝手な事をする


楽団員と経営陣の待遇を巡る闘争は終わったものの、団員との約束を果たすには
資金難の現状をどうにかしなければならない。

そこでグロリアは大規模な寄付金集めのパーティを開き
会場に集ったパトロンたちに楽団の現状と寄付金の必要性を訴えるが、
途中からロドリゴが割り込み、勝手に楽団に青年部を設立すること、
そして楽器も楽団側が支給することを発表してしまう。

この発表に会場は大いに盛り上がったが
資金繰りに苦労している楽団にそんな余裕はあるはずもなく
グロリアはロドリゴとバックステージで激しいバトルを開始する。

Any child that wants to learn an instrument, he can come to us!
楽器を学びたい子なら誰でも歓迎です!(ロドリゴ)

(中略)

And this amazing long-term vision can only be possible with your near-term support…
そしてこの素晴らしい長期計画実現には、すぐにでも皆さんのお力添えが・・・(グロリア)

And if there’s a child that doesn’t have an instrument,
それにもし子供が楽器を持ってなかったら、(ロドリゴ)

because most of them don’t have an instrument,
大体の子供は持ってないでしょ、(ロドリゴ)

well, we’re going to give it to them for free!
だから僕らが無償で提供します!(ロドリゴ)

(中略)

What are you thinking!? I’m trying to save…
一体何を考えてんのよ!? 私は何とかしようとしてるのに・・・(グロリア)

You can’t just go marching to your own drummer!
勝手な事をしないでよ!(グロリア)


long-term「長期の、はるか先の」。

vision「頭に描く夢、未来像」、
すでに決まった計画というより、頭に浮かんだ夢・願望、のようなニュアンスです。

near-term「短期の」。

ロドリゴの奇想天外な発表をどうにか繕おうと
懸命に頭を働かせるグロリア姐さんの苦心が見て取れます。

そして march to the beat of your own drum は
「我が道をゆく、(周囲の事を考えず)勝手な事をする」。

もう一つ march to the beat of a different drum という表現もあり
こちらもほぼ同じ意味になります。

上は「ドラマーが自分のビートで行進する(仲間との調和を忘れている)」、
下は「違うドラマーのビートで行進する(自分だけ違う考えで行動する)」。

音楽隊に自分も居るという事は、それぞれ楽器(役割)の受け持ちがあるはずなのに
それを忘れて勝手をやりだす=「我が道をゆく、勝手な事をする」。

お金の心配は誰かに任せて、勝手な夢を語り出す・・・あ、ウチのお父さんみたい。

金ならどうにかなるって言うけど、どうにかしてるのはお母さんだよ、っていう(笑)。

まあロドリゴは世界的なマエストロですから、いざとなれば稼ぐ方法は幾らでも・・・
グロリアはこき使っていいと思います(笑)。


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