『ミスト』で学ぶ英会話|名場面から学ぶ実用英語表現

映画『ミスト』は、日常会話で使える「反論」「皮肉」「恐怖や混乱の描写」が多い作品です。極限状況のセリフが中心なので、強い表現や辛口の言い回しも含まれますが、英語のニュアンスを学ぶには実用的なフレーズがそろっています。

この記事では『ミスト』の英語セリフから、会話で役立つ文法・語彙・言い回しを取り上げます。特に、talk someone out of ...what if ...?be supposed to ...take ... away など、映画以外の日常英会話でも使いやすい表現に注目します。

名場面から学ぶ英語表現

as long asで「〜する限り」

David Drayton: Sure, as long as the machines are working and you can dial 911.

デヴィッド・ドレイトン: そうだな、機械が動いていて、911に電話できるうちはね。

But you take those things away, you throw people in the dark, you scare the shit out of them - no more rules.

でもそれを取り上げて、人々を暗闇に放り込み、心底怖がらせたら、もうルールなんてない。

as long as は「〜する限り」「〜である間は」という条件を表します。ここでは、社会が落ち着いていられるのは便利な仕組みが機能している間だけ、という意味で使われています。

take ... away は「〜を取り上げる」、throw people in the dark は直訳では「人々を暗闇に投げ込む」ですが、情報や安心材料がない状態に追い込む比喩として読めます。会話では As long as you finish this today, that's fine. のように条件つきの同意に応用できます。

重要表現
  • as long as ... - 〜する限り
  • dial 911 - 911に電話する
  • take ... away - 〜を取り上げる

pick sidesで「どちらかの側につく」

Ollie: As a species we're fundamentally insane.

オリー: 種として、僕らは根本的に正気じゃない。

Put more than two of us in a room, we pick sides and start dreaming up reasons to kill one another.

3人以上を同じ部屋に入れれば、派閥を作って互いを殺す理由を考え始める。

pick sides は「味方する側を選ぶ」「派閥に分かれる」という意味です。議論、職場、友人関係などでも使える表現です。

dream up は「考え出す」「でっち上げる」に近く、少し批判的な響きがあります。I don't want to pick sides. と言えば「どちらかの味方はしたくない」という自然な会話表現になります。

重要表現
  • pick sides - どちらかの側につく
  • dream up - 考え出す、でっち上げる
  • one another - お互いに

Not if ... の省略表現

Ollie: I wouldn't have shot her, Dave. Not if there had been any other way.

オリー: 撃ったりしなかったよ、デイヴ。他に方法があったなら。

David Drayton: That's why I said thank you.

デヴィッド・ドレイトン: だから礼を言ったんだ。

Not if there had been any other way. は、前の文を受けた省略表現です。完全に言うと I wouldn't have shot her if there had been any other way. になります。

wouldn't have + 過去分詞 は「〜しなかっただろう」という過去の仮定です。英会話では前後関係が明らかなとき、Not if ... のように短く答えることがよくあります。

重要表現
  • I wouldn't have ... - 〜しなかっただろう
  • Not if ... - 〜なら、そうではなかった
  • any other way - 他の方法

piss someone offは強い口語表現

Irene: Shut up, you miserable buzzard!

アイリーン: 黙りなさい、この嫌なやつ!

Stoning people who piss you off is perfectly okay.

気に入らない人を石で打つのはまったく問題ないってわけね。

piss someone off は「人を怒らせる」「むかつかせる」というかなりカジュアルで強い表現です。友人同士や映画ではよく出ますが、ビジネスや丁寧な場面では annoyupset を使う方が安全です。

perfectly okay は「完全に問題ない」という意味で、ここでは皮肉として使われています。

重要表現
  • piss someone off - 人を怒らせる
  • perfectly okay - まったく問題ない
  • Shut up - 黙って

convince someone ... の形

Ollie: Leave it alone, David.

オリー: 放っておけ、デヴィッド。

You can't convince some people there's a fire even when their hair is burning.

髪が燃えていても、火事だと納得しない人もいる。

convince someone + 文 で「人に〜だと納得させる」という形です。ここでは convince some people there's a fire で「火事だと納得させる」という意味になります。

even when は「〜のときでさえ」。明らかな証拠があっても認めない人を皮肉る言い方です。Leave it alone. は「放っておけ」「もうやめておけ」という定番表現です。

重要表現
  • convince someone ... - 人に〜だと納得させる
  • even when ... - 〜のときでさえ
  • Leave it alone - 放っておけ

be prepared toで「〜する覚悟がある」

Bud Brown: You want me to report you? You want to lose your job?

バド・ブラウン: 君を報告してほしいのか?仕事を失いたいのか?

I am prepared to file a police report.

警察に報告書を出す覚悟はできている。

be prepared to ... は「〜する準備ができている」「〜する覚悟がある」という意味です。単なる準備だけでなく、強い決意を表すことがあります。

file a police report は「警察に報告書を出す」。file は書類や申請を正式に提出する動詞として、file a complaint「苦情を申し立てる」などにも使えます。

重要表現
  • be prepared to ... - 〜する覚悟がある
  • file a police report - 警察に報告書を出す
  • report someone - 人を報告する

talk you out of thisで「思いとどまらせる」

David Drayton: Sure there's no way I can talk you out of this?

デヴィッド・ドレイトン: 本当に君を思いとどまらせる方法はないのか?

What if you're wrong?

もし君が間違っていたら?

talk someone out of ... は「人を説得して〜をやめさせる」「思いとどまらせる」という重要表現です。反対に「説得して〜させる」は talk someone into ... です。

What if ...? は「もし〜だったらどうする?」という仮定の質問です。短くて会話で非常によく使われます。

重要表現
  • talk someone out of ... - 人に〜を思いとどまらせる
  • What if ...? - もし〜だったら?
  • There's nothing out there - 外には何もない

What was your first clue? は皮肉の定番

Ollie: Mrs. Carmody is known in town for being unstable.

オリー: カーモディ夫人は、この町では不安定な人として知られている。

Biker: No shit. What was your first clue?

バイカー: そりゃそうだろ。どこで気づいたんだ?

be known for ... は「〜で知られている」という表現です。人、場所、会社など幅広く使えます。

What was your first clue? は直訳すると「最初の手がかりは何だった?」ですが、実際には「そんなの見れば分かるだろ」という皮肉です。No shit. もかなりカジュアルで乱暴な「当たり前だろ」に近い表現です。

重要表現
  • be known for ... - 〜で知られている
  • unstable - 不安定な
  • No shit - 当たり前だろ

I had you in schoolの意味

Irene: I had you in school, didn't I?

アイリーン: あなた、私の教え子だったわよね?

Pair of underachievers. After you, Jim.

そろって成績はいまいちだったわね。お先にどうぞ、ジム。

I had you in school は「学校であなたを受け持った」「あなたを教えた」という意味です。教師が元生徒に対して使う自然な言い方です。

After you. は「お先にどうぞ」という定番フレーズです。ドアを通るとき、順番を譲るときに使えます。

重要表現
  • I had you in school - 学校であなたを教えた
  • didn't I? - 〜だったよね?
  • underachiever - 期待ほど成果を出さない人

be supposed toで「〜するものだ」

David Drayton: He's a kid. He's supposed to be stupid. What's your excuse?

デヴィッド・ドレイトン: 彼は子どもだ。ばかなことをするものだ。君は何が言い訳なんだ?

be supposed to ... は「〜することになっている」「〜するものだ」という意味です。ここでは「子どもは未熟な判断をするものだ」というニュアンスです。

What's your excuse? は「君の言い訳は何だ?」という強い責めの表現です。相手を皮肉るときにも使われます。

重要表現
  • be supposed to ... - 〜するものだ、〜することになっている
  • What's your excuse? - 君の言い訳は何?
  • kid - 子ども

make him out to beで「〜のように見せる」

Biker: I believe in God, too.

バイカー: 俺だって神を信じている。

I just don't think he's the bloodthirsty asshole you make him out to be.

ただ、あんたが言うような血に飢えた最低な存在だとは思わない。

make someone out to be ... は「人を〜であるかのように言う」「〜のように見せる」という意味です。相手の説明や描写に反論するときに使えます。

I just don't think ... は「ただ〜とは思わない」という柔らかめの反論の形ですが、このセリフでは後半の語彙がかなり強いので、全体としては攻撃的です。

重要表現
  • believe in ... - 〜を信じる
  • I just don't think ... - ただ〜とは思わない
  • make someone out to be ... - 人を〜のように言う

You'd think ..., but you'd be wrongの型

Irene: You'd think educating children would be more of a priority in this country but you'd be wrong.

アイリーン: この国では子どもの教育がもっと優先されると思うでしょう。でも、それは間違い。

Governments got better things to spend our money on, like corporate hand outs and building bombs.

政府には私たちのお金を使うもっと大事なことがあるのよ。企業への支援とか、爆弾作りとかね。

You'd think ..., but you'd be wrong. は「普通は〜と思うだろうが、実際は違う」という型です。意外性や批判を込めて話すときに使えます。

priority は「優先事項」。spend money on ... は「〜にお金を使う」という基本表現です。

重要表現
  • You'd think ... - 〜と思うだろう
  • but you'd be wrong - でもそれは間違いだ
  • priority - 優先事項

まとめ

『ミスト』のセリフには、極限状況ならではの強い英語表現が多く出てきます。日常会話でそのまま使うには注意が必要な言葉もありますが、as long astalk someone out ofWhat if ...?be supposed tobe known for などは実用性が高い表現です。強いセリフほど、文法の形や口語の省略がはっきり見えるので、英会話のニュアンスを学ぶ素材として役立ちます。

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