先日から「The Godfather: Have we misunderstood America’s greatest film? -「ゴッドファーザー:この偉大な映画は誤解されている?」を読んでいます。
・「ゴッドファーザー:この偉大な映画は誤解されている?」(1)
・「ゴッドファーザー:この偉大な映画は誤解されている?」(2)
・「ゴッドファーザー:この偉大な映画は誤解されている?」(3)
Cutting off female influence
女性の影響力を断つBesides, even though the men drive the plot in The Godfather, the women are vitally important to it.
それに「ゴッドファーザー」では男たちが物語を動かすとはいえ、女性たちは極めて重要な存在だ。
The bravura opening sequence is set at Connie’s wedding banquet in the Corleones’ family compound.
コルレオーネ家の屋敷で行われるコニーの結婚披露宴を舞台に、華麗なオープニングが展開される。
bravura「(音楽・劇等での)大胆で華麗な演奏」。
Vito spends most of it in his shadowy study, fielding entreaties from his supplicants (an old Sicilian wedding tradition, apparently),
ヴィトーはそのほとんどを影の多い書斎で過ごし、嘆願者たちに応対し(シチリアの結婚式の古い伝統らしい)
supplicant「嘆願者、哀願者」。
and the dialogue keeps returning to the subject of masculinity.
会話部は男らしさという主題に戻り続ける。
When Vito’s top enforcer, Luca Brasi (Lenny Montana), thanks the boss for his wedding invitation, he offers the bride and groom this faltering blessing:
ヴィトーの汚れ仕事を請け負うルカ・ブラジ(レニー・モンタナ)は、結婚式の招待状をくれたボスに感謝し、新郎新婦にこんなたどたどしい祝福の言葉を贈る、
enforcer「上役のために嫌な課題を仕事として行う人、(法律などの)執行者、強制者、用心棒、殺し屋」。
falter「つまずく、よろめく、どもる、口ごもる、ためらう、たじろぐ、ひるむ、弱まる、にぶる、弱体化する」。
“And I hope that their first child be a masculine child.”
「二人が男の子に恵まれますように。」
Michael has a different perspective – at first, anyway.
マイケルは違う見方を持っている、ともかく最初は。
A decorated World War Two veteran, he brings his girlfriend Kay (Diane Keaton) to the wedding,
第二次世界大戦の退役軍人である彼は、結婚式に恋人のケイ(ダイアン・キートン)を連れてきて、
shares the Corleones’ darkest secrets with her, and insists on her being included in a family photograph.
コルレオーネ家の暗い秘密を打ち明け、家族写真に彼女も入るよう強く誘う。
But the trajectory charted by the film is his arc away from Kay and towards damnation.
だがこの映画が描く軌道は、ケイから離れ、破滅へと向かう彼の孤形である。
trajectory「(弾丸・ロケットなどの)弾道、曲線、(彗星や惑星の)軌道」。
arc「弧、円弧、弧形、弓形、アーク、電弧、物語の横糸」。
damnation「地獄に落とすこと、天罰、破滅」。
“[Women] will be saints in heaven while we men burn in hell,” says Vito in Puzo’s novel, and Coppola seems to agree.
プーゾの小説の中でヴィトーは「わしら男が地獄で焼かれている時、女は天国で聖人になる」と言ったが、コッポラもそう思っているようだ。
ヴィトーの妻、そして長男ソニーと次男フレドの妻は、夫たちが何をしているか、感づいてはいるものの、家族がしっかり守られて暮らせれば、男たちの仕事に口出ししないというスタンス。
マイケルの妻・ケイだけは違って、もともとマイケルが家業には関わらないと約束して結婚したこともあり、のちに夫が家業に携わるようになると夫婦仲が不安定になっていきます。
ケイの前に結婚したアポロニア(すぐに死んでしまう)は、マイケルのマンマや兄弟たちの妻と恐らく同じタイプ、でもそれでは物語として古臭く女性の共感は得られなかったでしょう。
ケイの存在は、このドラマにとても厚みを加えているように思います。
理由は単純明快!「少ないコストでしっかり楽しく学べるから」。
私自身の経験(高機能でビックリ)をびっしり書いていますので、良かったら読んでみてください。
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