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「聞き流すだけで英語をマスター」は安価かつ工夫次第で効果的な予感

「聞き流すだけで・・・」というと、
このサイトでも紹介している「スピードラーニング」が有名ですが
最近もう一つ、よく似ていて、しかも安価で良さそうな教材を発見しました。

その名も「聞き流すだけで英語をマスター」、若干ややこしい名前です(笑)。

内容的にも「スピードラーニング」と似ているところがあるので、
ここから先は両者を比較しながら、違いを見ていきたいと思います。



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比較その1:学習方法

聞き流すだけで英語をマスター 日本語英語の順で流れる音声を聞き流す
スピードラーニング 英語日本語の順で流れる音声を聞き流す
基本的には両者ともに、日本語と英語の音声を聞き流すという方式なのですが
ここで一つ違うのは、その順番です。

「スピードラーニング」は、英語→日本語なのに対し、
「聞き流すだけで英語をマスター」は、日本語→英語と、日本語が先に来ます。

そしてこれは「聞き流すだけで英語をマスター」のページでも言われていることですが
日本語が先で英語が後の方が、辞書無しでも意味が分かりやすく、
聞き取りもしやすい
というテスト結果が出ているそうです。

これが逆に英語が先で日本語が後だと、始めに意味の分からない英語を聞くことになるので
日本語を聞く頃には前に聞いた英文が頭から抜けてしまい、
覚えるのが困難になるというわけです。

これはなかなか説得力のある話だなと思いました。

言われてみればどうして「スピードラーニング」は英語→日本語の順なんでしょうね?
多分それも意味があることだと思うんですが、
この点は「聞き流すだけで英語をマスター」の方が良いのかなと思いました。



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比較その2:ひと区切りの英文の長さ

聞き流すだけで英語をマスター 短いブロック
(例:昔々 / ONCE upon a time 4匹の小ウサギがいました / there were four little Rabbits )
スピードラーニング 丸々一つの文章
(例:Mr.Ito gets in a cab / 伊藤氏はタクシーに乗り込みます。I'd like to go to The Holiday Inn, please / ホリデイインにお願いします。)
これはそれぞれの教材の目的も多少異なるので、一概にどちらが良いとは言えませんが、
ひと区切りが短い、すなわち聞き取りがより易しいのは
「聞き流すだけで英語をマスター」の方
だと思います。

「聞き流すだけで英語をマスター」の、短いブロック区切りで意味を把握する方法は
実は「スーパーエルマー」と似ている点でもあります。

そして「スーパーエルマー」の学習法の大きな特徴の一つは
返り読みのクセを直し、英文を早く理解できるようにする」ということでした。

返り読みというのは、簡単に言いますと、ある英文の意味を理解するために
その英文を頭の中で日本語の語順に合うよう並べ替えてしまうクセのことです。

そもそも英語と日本語では、同じ文章でも組み立て方、つまり単語の並び順が違うことが多いので、
多くの日本人がつい頭の中で日本語として意味が通るように、英文を組み直してしまうのです。

このクセは、付き合う文章が短いうちはともかく
長文が多くなったり、試験などで時間制限があるようになると
意味を把握するのに時間がかかるため、良くないとされています。

ですから返り読みのクセというのは
英語が上達すればするほど、直す必要が生じてくるクセとも言えます。

「聞き流すだけで英語をマスター」で特筆すべきメリットの一つは
その「返り読み」のクセがつかないとされる、
短いブロック単位で意味を把握する形式になってる点です。

この短いブロック単位で行うリスニング訓練は
レベルこそ違いますが、同時通訳者の訓練と同じですから
最初からその形式で学習をすれば、のちに返り読みのハンデを追うこともなく
かなり有利なスタートが切れるように感じました。



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比較その3:音声の収録形式

聞き流すだけで英語をマスター 左耳(右脳)側は日本語、右耳(左脳)側は英語
スピードラーニング 収録音声は左右同じ
私は個人的にはこの音声の収録形式の違いこそ、両者最大の違い
「聞き流すだけで英語をマスター」により大きな可能性を感じる特徴でした。

この「聞き流すだけで英語をマスター」では、
左耳(右脳)からは日本語、右耳(左脳)からは英語が聞こえるようになっています。
(ただしモノラルの「賢者の贈り物」「ヨハネの福音書」は除く)

これはなぜかと言うと、私も着目している右脳と左脳の役割を考慮した結果、
こうした作りになっているとのことで、
この点も私が、この教材は良いんじゃないかと思った理由の一つです。

一般的に右脳がイメージ記憶、瞬間記憶、直感、ひらめき、芸術、創造性などを司る一方、
左脳には言語中枢があり、言語認識、言語記憶、論理的思考、計算などを司るとされています。

そしてご存じのように、左耳は右脳に、右耳は左脳につながっていますので
この教材では、言語中枢のある左脳に英語を、
そしてイメージ記憶、瞬間記憶を司る右脳に日本語を送り込むことで、
音声が左右で分かれていない音声を聞くのに比べて、言語中枢の働きが数倍活性化され、
英語と日本語がスムーズに連携されて脳に定着する効果が期待できるそうです。

この理論については、詳細ページで説明を見ていただきたいのですが
私がさらに興奮したのは、この教材、使い方次第で色々なレッスンが出来るな!という点です。

つまり音声が右と左で分かれている、ということは
片方を消せば日本語だけ、もしくは英語だけの音声に変更できるということです。

するとまず日本語だけを消して(その間数秒、無音の時間になります)
流れてきた英語の意味をイメージでとらえる練習ができます。

これは「スーパーエルマー」で英文理解のスピードを高めるために行う練習と一緒
とても効果的で、高度なトレーニングです。
それがちょっと音声の工夫をするだけで、出来てしまうのだから凄いです。

さてそして日本語だけを消せるということは、その逆も出来るはずです。

この英語を消して日本語だけを残した音声では何ができるんでしょうか?

はい、これが何と「YouCanSpeak」のような、
英文アウトプットのトレーニングが出来てしまいます。

最初の方で書いたとおり、
「聞き流すだけで英語をマスター」の一区切りは短いブロック単位なので
英文アウトプットの練習にも適しています。

英語音声だけを消し、消された部分を口頭で答えるという訓練が出来るわけです。

パッパッと短い区切りの英文が言えるようになると、英作文の反射神経が鍛えられます。

そしてそれは、英語のスピーキング能力向上にダイレクトに効いてくる
とても良い練習になります。

実は単語や文法は頭に入っているのに、いざ話すとなると言葉に詰まる、という方も多く
YouCanSpeak」は、そういう方がスイスイ話せるようにするための教材なのですが
それと似た練習が「聞き流すだけで英語をマスター」でも出来るというわけです。



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比較その4:それぞれの価格

聞き流すだけで英語をマスター 2,835円(初級1セット)~29,980円(初~中級7作品セット)
スピードラーニング 月額4,200円(全48巻)
こうして値段だけを見るとやはり、「聞き流すだけで英語をマスター」に目が行きますが
実は「聞き流すだけで英語をマスター」に収録されているのは全て物語、ストーリーなので、
そのまま覚えて日常会話で使えるようなものではないのです。

一方「スピードラーニング」は、日常会話の様々な場面を想定して
普段の英会話で使えるフレーズ
がたくさん収められています。

こちらは覚えたそばからどんどん使えるという感じですね。

では最終的にどちらを選ぶかという話ですが、
どちらの方が早く効果を実感しやすいかと考えた場合は、
おそらく「スピードラーニング」ではないかと思います。

ここでいう効果とは「短い会話が理解できた・受け答えができた」というようなことです。

ですから例えば、今度の休みに留学中の子供のところへ遊びに行くとか
海外旅行を控えているとか、外国人と会う予定があるとかいった、
数ヶ月単位の期限内で、多少の英会話が出来るようになりたいといった希望がある場合、
「スピードラーニング」の方が実用的な内容が学べるという意味で、目的に適うと思います。

他方、期限に迫られるようなことはなく、少しずつ力をつけたいという場合には
「聞き流すだけで英語をマスター」がおすすめだと思います。

これは確かにそのまま使える会話文を身につける教材ではありませんし
「ピーターラビット」の物語を覚えたところで
海外旅行がスムーズに行くようなことは無いと思います。

しかし物語を通してリスニング力を鍛え
それと同時に少しずつ英文の「型」を覚えることが出来れば
この教材だけでもかなり基礎英会話の訓練になるように感じました。

そのためには通常の方法で聞くのに加えて
慣れてきたら、日本語だけ、英語だけの練習も取り入れると良いと思います。

ただそこまで行くには正直、結構時間がかかるでしょうし
この教材に限らず「聞き流すだけ」というのはやっぱりちょっと行き過ぎた表現
それなりの努力は必要です。

まとめますと、
一定期限内に多少の会話力を身につけたいという場合は「スピードラーニング」
(その場合、全巻続けなくても良いかと思います)
特に期限はなく、少しずつ英語力を向上させたいという場合には
「聞き流すだけで英語をマスター」
が良いのではないかと思います。

しかし何と言っても「聞き流すだけで英語をマスター」はリスニング教材としては安価ですし
工夫次第で一歩進んだトレーニングにも使えますので
価格が抑え目で効果の期待できそうな教材を探しているという方には、
個人的に「スピードラーニング」よりもおすすめだと思いました。



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再生方法を変えるとこうなる&おすすめフリーソフト

そしてこの「聞き流すだけで英語をマスター」を使うにあたり、
ぜひとも併用していただきたいのが「聞々ハヤえもん」というフリーソフトです。
(※mp3ファイルを様々な方法で再生するソフトで、CDの場合はmp3形式にして使います。)

これを使うと先述の日本語だけ、英語だけの再生が簡単に出来る上に
再生速度も変えられるので、慣れてきたら160%くらいまで再生速度を上げると
ネイティブのナチュラルスピードに近い速さでリスニング練習も出来ると思います。
(ただし再生速度を上げると、声が機械的になります)

使い方もとても簡単で、スライダーを左右に動かすだけでOKです。

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試しにいくつかサンプル音声を、再生方法を変えて聞いてみましょう。

・ピーターラビット(初級)

通常(CD音源):

日本語のみ:

英語のみ:

英語のみ、160%高速再生:


・ロミオとジュリエット(初級)

通常(CD音源):

日本語のみ:

英語のみ:

英語のみ、160%高速再生:


・イソップ物語(初~中級)

通常(CD音源):

日本語のみ:

英語のみ:

英語のみ、160%高速再生:



どうでしょうか?
再生方法を変えるだけで、色々な練習に使えそうですよね。



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音質が作品によって違うので、しっかり選ぼう

さて音声の収録形式、短いブロック区切り、価格
三拍子そろった「聞き流すだけで英語をマスター」ですが
一つ残念な点があって、それはどうも選ぶ作品によって、音質に開きがある点です。

良い

・ピーターラビット(初級)
・ロミオとジュリエット(初級)
・イソップ物語(初~中級)

日本語だけを再生したいのに、かすかに英語が残ってしまう

・シャーロックホームズ(中級)


ちょっとあり得ないくらい音質悪い

・ローマの休日(初~中級)


切り替え再生ができない(モノラル録音)

・賢者の贈り物(中級)
・ヨハネの福音書(中級)


というわけで、全部サンプルを聞いてみた結果、
一番音質が悪いのは「ローマの休日」で、これは個人的におすすめできません

他の初級向け3作品は、おおむね良い感じなので
選ぶとすればまず、この初級向け3作品でしょう。

そして中級で唯一切り替え再生が出来る「シャーロック・ホームズ」は
なぜか日本語再生にしても、かすかに英語音声が残ります

日本語のみ(のはず):

英語のみ(問題なし):


まあ小さな音なので気にならない程度ではありますが、ちょっと残念ですね。

そして他の中級の2作品は、モノラル録音のため切り替え再生が出来ません。
よって、ここで紹介した方法で取り組みたい方には、おすすめできません。

これらの結果から「聞き流すだけで英語をマスター」の中でもおすすめなのは

・ピーターラビット(初級)
・ロミオとジュリエット(初級)
・イソップ物語(初~中級)




・シャーロックホームズ(中級)


の4作品かなと思います。

というわけで「聞き流すだけで英語をマスター」は、フリーソフトなどを使って
再生方法を変えることで幾通りもの練習が可能になりますし、
何といっても安価なので、挑戦しやすい点も魅力的だなと感じました。

特に「スピードラーニング」に興味があるけど価格がネックで・・・
という方には、ぜひ試していただきたいリスニング教材だと思います。



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聞き流すだけで英語をマスターのまとめ

あまり派手な宣伝はされていないようですが、長い間じわじわと人気を得ている教材のようで、なかでも初級の「ピーターラビット」は、一番人気があるようです。

生活の中でBGMのようにかけ流しながら、いつの間にか英語に耳を慣らす・・・そういう使い方の出来る教材を探している方には、価格面から言っても、内容から言っても「スピードラーニング」より取り組みやすいかもしれません。

またスピードもかなりゆっくり目(スピードラーニングより遅め)で、教本もついていますので、リスニングが苦手という方にも、これ以上ないくらいやさしい教材ではないかと思いました。

数ヶ月このCDを聞き続けて、もう少し違う英語を聞きたいなとなったら(きっとそうなるはずです)次はもう少しレベルを上げて、Huluで海外ドラマを見てみるのも良いんじゃないかと思います。



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コスパの良さ 効果期待値 続けやすさ 理解しやすさ おすすめ度
19 /20点 17 /20点 18 /20点 19 /20点 19 /20点
合計:91 /100点
派手な宣伝はないようだが、必要な物がコンパクトで安価に収まっていて好印象「聞くだけ」に勝る手軽さはないが、やはりこれだけでペラペラは無理。初めはそのまま、慣れたら再生方法にひと工夫で別なレッスンも出来るので、長く使えそう。スピードは大変ゆっくりで、リスニングが苦手な方にもやさしい作り。聞き流し教材では個人的にかなりおすすめ




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