英会話を学ぶ上で、ボキャブラリーが大切だというのは
よく言われる話です。
そしてそれは、やっぱりその通りだと思うのですが
豊富とは言えない語彙力を機転でおぎなうことで、
かえって相手との距離がグッと縮まることもあるものです。

そこで思い出すのが、
映画評論家の故・淀川長治さんのエピソードです。

皆さんもごぞんじの通り、淀川さんといえば
日本における映画評論家の草分けとして
ハリウッド映画界にも多くの人脈を持つ方で、
当然、ベースの英会話力は相当なものだったと思いますが
そんな淀川さんがある人物と対談中、
どうしてもある単語が思い浮かばず、
会話が中断しそうになったことがあったそうです。

その時、淀川さんがとっさに叫んだのが
「Adam’s underwear!(アダムのパンツ)」という言葉。

それを聞いた相手は大笑いをして、
その後はとても打ち解けあうことができたそうです。

アダムのパンツとは、つまりイチジクの葉のことで
本当は淀川さんはその時、
「イチジクの葉(fig leaf)」と言いたかったのですが
その単語が思い浮かばす
代わりにアダムのパンツ、と言ったら
それが相手に大ウケしたというわけです。

つまり、的確にそのものをあらわす英単語を知らなくとも
別の言い方で
相手に伝えることで
かえって場が和んだり、
相手との距離を縮めるきっかけになりうるということが
よくわかるエピソードだと思いませんか。

この話、個人的に大好きなんです(^^)

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