中学生のころ、洋楽にドン嵌まりして
誰も見もしない、何の役にも立ちそうもない
好きなグループの曲の英詞をせっせとノートに書き写して楽しんでいたころ、
「何やってんの?」
「それって面白いの?」
と、クラスメイトからたま~に聞かれたものです。

こちらは楽しかったので大きなお世話(笑)なんですが、
傍から見れば、もっともな疑問です。

それから別々の道を進み、10年後くらいに電車内でバッタリ、
そのころのクラスメイトと会ったことがありました。

「あのころ、よくワケの分らない英語を書き写してたよね、
英語、まだ続けてるの?

そう聞かれた私、実はそのころ英語からは遠ざかっていました。
毎晩のように友達と飲み歩くのが楽しくて、好きな人もできたりして、
英語どころではない忙しさだったのです。

「ううん、今はやってない」

と私。

「そっかぁ、まあ働き出したら忙しいもんね。
でも何かやめちゃって、もったいなかったよね

と言われました。

このとき私は、英語をやめちゃったと受け取られたこと
ちょっとショックでした。
今はやってないけど、英語は相変わらず好きであり、
私の中では終わってないこと、だったからです。

考えてみれば世の中、
ある人が一時期、夢中になってやっていたことを、
ある時からしなくなったのを見て
「やめたのか」
「飽きっぽい、三日坊主だ」
という見方をされることも多いものです。

で、よく英語なんかもテキストや教材を買ってやってみて、
分らないところが出てきて、つまづいたりすると、
いつの間にか、テキストも教材もほっぽり出しちゃって、
それを買ってくれた両親に怒られたり、
またはせっかく買ったのに、結局出来なかったと自己嫌悪に陥る・・・
ということがあると思います。

でもこういうことで英語を嫌いになったり、
苦手意識を持ってしまうのは、ちょっともったいないかなあと
私は思います。

というのも、母国語が日本語である私達にとって、
英語の勉強・英会話の習得には、明確な終わりなどないからです。
しいて言えば、自分がよしと思ったレベルがゴールでしょうか。

終わりのない、ゴールのないマラソンをちょっと休んだからと言って
そんなに落ち込む必要なんか、あるでしょうか。

もちろん対外的には、
つまりこの場合お金をムダにさせてしまった(と感じている)両親には
「そうでしたね、ごめんなさい」という態度を示した方がいいでしょうが
だからと言って、英語マラソンを棄権したことにはなりません。

1ヶ月、3ヶ月、半年、1年・・・ブランクがあくこともあると思います。
実際、私も2~3年、
一切英語をやらなかった時期があります。

人それぞれの、日々の生活の中で英語に取り組もうとしているわけですから
英語から遠ざかる期間があっても、
それはやめたのではなく保留中、休憩中なんだと考えて
飽きっぽいからやっぱり自分には無理だったとか、
モノになるまで続ける自信がないとか、
そんな風に思って、英語から離れることはないと思います。
それをしちゃうと「棄権」になります。

初めに猛ダッシュして途中で息切れするより、
休みながらでも進むことを止めない方が、
結果的に遠くまで行けるんじゃないでしょうか。

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