昨日から「The scandalous roots of the amusement park -「遊園地のスキャンダラスな起源」を読んでいます。

遊園地のスキャンダラスな起源


・「遊園地のスキャンダラスな起源」(1)

London’s first Pleasure Garden was Spring Gardens, which opened in the 1630s, although bowls was virtually the only entertainment on offer.
ロンドンで最初のプレジャーガーデンは1630年代に開園したスプリングガーデンだが、事実上、競技場が唯一の娯楽であった。

Pleasure Gardens came of age in the 18th Century when the two greatest gardens, Vauxhall and Ranelagh, were at their peak.
プレジャーガーデンは、ヴォクソールとラネラーという2大庭園の最盛期、18世紀に隆盛を極める。

Vauxhall in particular captured the imagination of the public, both at home and abroad, with its astonishing variety of entertainments laid out in pleasingly arranged gardens.
特にヴォクソールは美しく整った庭園内で繰り広げられる驚くほど多彩な催し物で、国内外の人々の想像力をかきたてた。

The public “wanted a place that had all the sophistication and culture and crowds of the city but with a kind of theme park pastoralism thrown in,”
市民は「都会の洗練された文化や人ごみを保ちつつも、テーマパーク風の牧歌的雰囲気のある場所を求めていました」


pastoralism「牧畜、牧歌的な事、田園趣味」。

says the historian Jonathan Conlin, editor of The Pleasure Garden, from Vauxhall to Coney Island.
と語るのは『The Pleasure Garden, from Vauxhall to Coney Island』の編者で歴史家のジョナサン・コンリン氏。

As portrayed in recent Netflix drama Bridgerton, Vauxhall was at the heart of the capital’s social scene.
近年のネットフリックスのドラマ「ブリジャートン」でも描かれているように、ヴォクソールは首都圏の社交界の中心であった。

In addition to an ornate salon and picture gallery there was a theatre, concert pavilion, supper room and bar.
華麗なサロンや画廊に加え、劇場、コンサートパビリオン、サパールーム、バーが併設されていた。


ornate「装飾豊かな、絢爛豪華な、華麗な、(文体が)極度に飾り立てた、(曲や演奏で)装飾音が多い」。

Lavish supper boxes created in the 1740s were decorated with paintings, the majority by Francis Hayman the majority by Francis Hayman from designs by Hayman himself,
1740年代に作られた、絵画で飾られた豪華なディナースポットはフランシス・ヘイマンのデザインによるもので、その大半はヘイマン自身と

Hubert Gravelot and William Hogarth, making them the first place that paintings by native British artists were on display to the public.
ユベール・グラヴロ、ウィリアム・ホガースといった、英国出身の芸術家の絵画が初めて一般に公開される場所ともなった。

The gravel walkways where visitors, carefully dressed in the latest fashions, promenaded in order to see and be seen were embellished with massive false perspectives that created an impression of distance,
最新のファッションに身を包んだ観客が、見たり見られたりするべく歩く砂利道には、巨大な遠近法が施され、距離感を感じさせたり

or transported the viewer to sites associated with antiquity or the Grand Tour.
古代遺跡やヨーロッパ旅行にちなんだ場所へと観客を誘う。



ロンドンの地下鉄にも「ヴォクソール駅」がありますので、この庭園は恐らくその辺りにあったものなんでしょうね。

最初 supper boxes は「夕食・晩さんの仕切り席・特等席」といった意味だと思ったのですが、画家のフランシス・ヘイマンのWikiでは「ヴォクソールの売店の装飾を手掛けた」とあります。

ではここでの box は「売店・屋台」という意味?

とすれば Lavish supper boxes は「豪華なディナーの売店」となりますが・・・。

さらに調べると、こうしたプレジャーガーデンは基本的に屋外の施設だそうで、そうなると supper boxes は「屋外で食べるスナックやお弁当の売店」?

さらにさらに調べると(笑)、ヴォクソールの supper boxes は、どうやらその両方を兼ね備えた物だったと分かりました。

庭園に来たお客はまず夕食を予約し、指定の時間になると、庭園内にたくさん設けられた今風に言うと「屋外のテラス席」に案内され、ウェイターが運んできた冷肉やサラダ、ペストリーにワインといった飲食をする仕組みだったそうです。

このテラス席、そして食事を提供する屋台(席に座らずピクニック的に屋外で食べるお客もいた)、この両方を指して supper boxes と言うらしい。

ですからここでは Lavish supper boxes を「豪華なディナースポット」としました。

庭園が開くのは17時から18時、閉園は最後のお客が帰るまで(!)で、夜明けまで開いていたことも珍しくなかったようです。


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