今、Huluで「THE TUDORS 背徳の王冠」を観ています。

これは英国王ヘンリー8世の生涯を描いたドラマで、ヘンリー8世と言えば、何人もの妻たちを斬首刑に処した冷酷な王として知られており、居城であったハンプトン・コート・パレスは、その妻たちの霊が未だに出没するというイギリス屈指の心霊スポットであります。

THE TUDORS 背徳の王冠
ヘンリー8世。史実と比べてかなり美しくなっております。


THE TUDORS 背徳の王冠
アンと再婚したいがため、清く正しく美しい正妻キャサリンに難癖をつけ追いだそうとするヘンリー。


私もハンプトン・コート・パレスに観光に行った事があるのですが、当時はヘンリー8世と妻たちの予備知識もなく、自分の首を持って歩くアン・ブーリンの霊が出る、と聞かされても、ふーん・・・という程度で、ピンときませんでした。

その時の思い出が「THE TUDORS」を観ているうちに立体的に蘇ってきて、アン・ブーリンやキャサリン・ハワードが未だにハンプトン・コートに出没したくなる気持ちが、遅まきながら少し理解出来たところです。

THE TUDORS 背徳の王冠
ヘンリー8世の運命の女性アン。ブルネットでやせ型であったと伝えられています。


THE TUDORS 背徳の王冠
ブーリン家総出でアンを応援、あらゆる手練手管を尽くせ!とお父さんの声が心にこだまします。


ヘンリー8世は正妻キャサリン・オブ・アラゴンとの間では男子に恵まれず、妻の侍女にお手付きをした結果、男子をもうけるのですが、劇中ではその王の妾腹の子を指す言葉として

bastard child(son)
ご落胤、庶子


というのが出てきます。

バスタード、この意味を「この馬鹿、あほんだら」といった
罵り言葉のスラングとしてしか知らなかったため、
“かりにも王の子息をバカ息子、とはこれ如何に?”と思わず目がテンになってしまいました。

ところが実は bastard には「庶子、私生児、雑種」といった意味がまずあって
「THE TUDORS」でも描かれていますが、厳格なカトリックの価値観からいうと
婚外子というのは正当でない存在、認めがたい存在とされていたことから、
人を罵る言葉として bastard が転用されるようなったのだと分かりました。

ただし bastard child には若干軽蔑の意味も込められるため、
留意すべき場面では同じ意味を持つ

illegitimate child
ご落胤、庶子


の方が良いとされています。

ただのスラングと思っていた言葉も、起源をさかのぼると
歴史に根差した理由があるものだと、改めて言葉の深さを感じます。

「THE TUDORS」はヨーロッパ史の勉強にもなる(史実と異なる演出も結構ありますが)
面白いドラマなんですが、いかんせん毎回出てくるラブシーンが濃厚で、
地上波や民放BSで放送するにはハードルが高い作品と思われます。

THE TUDORS 背徳の王冠
王の友人で女たらしのサフォーク公。正にTotal babe のハンサム、濃厚ラブシーン担当。


Huluでは2016年3月いっぱいで配信終了ということで、
私もいま駆け足で見ているところですが、中世の歴史や暗く重厚な作品が好きな方には
「THE TUDORS」はとてもおすすめだと思います。


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