morning sickness
ブレイキング・バッド シーズン1 第2話より:
morning sickness
つわり
元教え子・ジェシーとメタンフェタミンの製造を始めたウォルターは 早速ドラッグがらみのトラブルに見舞われてしまう。 放課後にはその処理にあたらねばならないが、昼間は普段通り、 真面目な教師の顔で生徒に接している。 化学教師であるウォルターが、高校の授業で生徒たちに ある一つの薬品がもたらす2つの異なる作用について説明するシーンからです。
For instance, I'm sorry, for instance Thalidomide.
例えば、例にするのは申し訳ないが、サリドマイド。(ウォルター)
(中略)
The right-handed isomer of the drug Thalidomide is a perfectly fine good medicine to give to a pregnant woman to prevent morning sickness,
サリドマイドは妊婦のつわりを軽減する良い薬だった、(ウォルター)
but, make the mistake of giving that same pregnant woman the left-handed isomer of the drug Thalidomide,
しかしサリドマイドを妊婦が服用することは間違いだった、もう一つの作用として
and her child will be born with horrible birth defects.
胎児にとても気の毒な先天性異常をもたらしてしまったからだ。(ウォルター)
Which is precisely what happened in the 1950s.
これは50年代に起きた事件だ。(ウォルター)
right-handed「右手の、主要な、(事業等における)右腕」、 isomer「異性体」、 left-handed「左手の、副次的な、正式でない」。 ここでは right-handed が「正式な、本来の目的(サリドマイドの良い効能)」を表し それと対する形で left-handed が「副次的な事象(サリドマイドの副作用)」を表しています。 morning sickness は「つわり」、birth defects 「先天性異常」。 サリドマイドは50年代当時、妊婦のつわりを和らげる薬として処方されていましたが のちに手足の欠損という障害を胎児にもたらすことが判明し、社会的な大事件に発展しました。 日本でも確かケニー君という、生まれつき足のないアメリカの少年のドキュメンタリーが 放映されていたのを覚えています。 彼はいつも足代わりにスケボーに乗っていて、昭和の頃は、彼の成長記録が定期的に放映されていて 子供だった私もその番組を見て、サリドマイドを知りました。 元々はつわり軽減薬の名前だったんですね。