ブレイキング・バッド シーズン3 第5話より:

more or less
おおよそ、大体、ほぼ


金欠のジェシーは当面の生活費を工面するために
ウォルターの製法を真似たレシピで一人、メスの製作に挑戦する。

結果、100%同レベルとは言えないまでも、それなりに満足できるブツを仕上げ
ダメ元で弁護士・ソウルを通じてガスとの取引を持ちかけた。

ジェシーは本来、ガスが相手にするような人物ではなかったが
ガスはある思惑の元、ジェシーとの取引を承諾し、代金の半額を彼に
そしてもう半額をウォルターに届けさせた。

半人前の分際で自分を飛び越えてガスとの取引に臨んだジェシー、
そしてジェシーをあっさり受け入れたガス、双方に怒りを禁じえないウォルターが
ガスのオフィスに乗り込み、彼と話をするシーンからです。

Jesse was capable of working under my supervision.
ジェシーは私の監督下でなら使えるヤツだが。(ウォルター)

Trusting him with a solo venture, well, that’s quite another matter.
彼一人に仕事を任せるとなると、話が変わってくるぞ。(ウォルター)

(中略)

I am told his product was more or less consistent with the quality I had come to expect.
私は彼の作るブツも、おおよそ私の期待する品質に達しているとの報告を受けている。(ガス)

More or less?
おおよそ?(ウォルター)

Really? Boy, that is the talk about setting the bar low.
正気かね?そりゃまた、随分基準を引き下げたな。(ウォルター)


more or less は「おおよそ、大体、ほぼ」と言う意味で
もっと詳しく定義するならば「多少の違いはあれども、おおよそ同じ」といった感じです。

例えば黒、グレー、カーキ色のサイズが同じトレーナーがあった場合、
これらは厳密に同じではありませんが、ダークな色の同サイズのトレーナーという意味で
大体同じと言えますよね。

そういう「大体、ほぼ」の感覚を表すのが more or less だと思います。

また more or less は「多かれ少なかれ」と訳されることもあるようですが
それも「多かれ少なかれ」が一番ぴったり来る訳語というより
「大体、ほぼ」という曖昧さを別の表現で表したと考えるのが良いように感じます。

set the bar low(high) は「基準を低くする(高くする)」という意味で
これは棒高跳びを想像すると、スッと意味が入ってきますね。

棒のセット位置が高ければクリアは困難=「基準(求められるレベル)が高い」
セット位置が引くければ容易=「基準(求められるレベル)が低い」となります。



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