ブレイキング・バッド シーズン5 第6話より:
earth-shattering
世間を揺るがすような、皆があっと驚くような、驚天動地の
マイクとジェシーが自分達のビジネスの持ち分を売りたいという申し出は
ウォルターには受け入れられず、話し合いは物別れに終わる。
その夜、再びウォルターと話をしようとジェシーが家を訪ねてくる。
さっさと売って危ない商売から身を引こうと言うジェシーに
ウォルターが自らの過去の後悔を語るシーンからです。
Jesse, have you heard of a company called “Gray Matter”?
ジェシー、「グレイマター」という社名を聞いたことは?(ウォルター)
No.
いや。(ジェシー)
Well, I co-founded it in grad school with a couple of friends of mine.
そうか、私が何人かの友人達と共同で立ち上げた会社なんだ。(ウォルター)
(中略)
We had a couple patents pending, but nothing earth-shattering.
当時はいくつか特許を出願中だったが、あっと驚くようなものはなかった。(ウォルター)
(中略)
Care to guess what that company is worth now?
その会社の価値は今どのくらいだと思うかね?(ウォルター)
… Millions?
・・・数百万ドル?(ジェシー)
Billions, with a “B.” as of last Friday.
数十億ドル、「億」だよ、先週の金曜付けでね。(ウォルター)
I look it up every week.
毎週チェックしてるんだ。(ウォルター)
And I sold my share, my potential, for $5,000.
私はその会社の持ち分を、可能性を、5000ドルで売ってしまったのさ。(ウォルター)
co-founded 「(会社、組織などを)共同設立した」。
patent pending 「特許出願中」。
そして earth-shattering は
「世間を揺るがすような、皆があっと驚くような、驚天動地の」ということで
直訳すると「地球が砕ける」、
そのくらい世の中にインパクトを与えるような事、というわけですね。
as of~ 「~の時点で、~現在で」。
これは若かったウォルターが、ほんの数ヶ月の家賃を工面するために
この会社の自分の持ち分を売った、という話で
今でも毎週チェックしているという辺りに、強い後悔が伺えるシーンです。
ウォルターとしてはこういう事が昔あったから、
可能性のあるビジネスを売り渡すのは二度と御免だということで
彼のかたくなな態度の理由が明かされます。
また現在この「グレイマター」社を率いているかつての親友もまた
この先物語の鍵となる人物として登場してくるという、
毎度の事ながら一切無駄な伏線が無い、本当によく出来たストーリー展開です。
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