ザ・メンタリスト シーズン3 第9話より:
on the sly
こっそりと、陰に隠れて
結婚を控えていた女性・キーリー含め3人の遺体が見つかった事件を捜査中のCBI。
彼女を最後に見かけた男・ホバートにを署に呼び、話を聞くチョウ。
キーリーに気があり、仕事帰りの彼女をデートに誘おうと声をかけた彼は
彼女が仕事仲間にセクハラを受け、とても激昂していたと明かす。
What was she upset about?
彼女はなぜ怒ってたんだ?(チョウ)
The cook at the dinner was hassling her on the sly, grabbing at her.
食堂のコックが陰で言い寄ったのさ、彼女に掴みかかって。(ホバート)
You know, a secret lech.
スケベ心があったんだろ。(ホバート)
They had a tussle just before I saw her.
取っ組みあいになったって、俺が彼女を見かける前に。(ホバート)
So she was upset.
それで怒ってたわけさ。(ホバート)
hassle 「悩ませる、口論する、(要求・誘いを)ごり押しする」。
「ハッス~ル!ハッス~ル!」というプロレスラーの掛け声(?)もあるように
日本では hassle は「燃える、発奮する」といった意味で使われていますが
本当は「ごり押~し!ごり押~し!」みたいな意味だったんですね。
特に男女関係において、その気のない女性をしつこく誘っている男性を指して
He’s hassling her(しつこく言い寄る)という感じで耳にすることが多いです。
でも初めて「彼は彼女にハッスルしている」という言葉を聞いた時は
「彼女にコーフンしてるのかあ・・・」と思っていました。
(まあある意味、間違ってはいなかったかもしれませんが・笑)
日本でのハッスルの使われ方に慣れていると、前向きな言葉に思えますが
実際は「(相手をイライラさせるほど)しつこくする」といった
ネガティブな意味が先に立つ単語なんですね。
そして on the sly は「こっそりと、陰に隠れて」。
sly は「陰険な、ズル賢い」といった意味もあるため
on the sly は「(特に悪事を)こっそりと、陰に隠れて(行う)」という意味になります。
しかし sly にはもう一つ「お茶目な、ひょうきんな」といった意味もあり
こちらの意味で個人的に思い浮かぶのは、シルベスター・スタローンのニックネーム SLY です。
「ロッキー」「エクスペンダブルズ」といった映画ももちろんですが、
「デッドフォール」みたいなコメディも意外に似合うと思うので、もっと出て欲しいです。
have a tussle with は「取っ組み合う、もみ合う」。