ゴシップガール シーズン2 第25話より:
make a vow
誓いを立てる
卒業するブレアの後釜として、
本人の意思とは裏腹に女王候補に数えられているジェニー。
彼女は一番衝撃的なゴシップを披露した者が次の女王、という条件を軽々クリアする
ブレアに関する情報を掴むが、それを利用する事を躊躇している。
それはブレアの心情を慮ってのことだったが
痛手をこうむるはずのブレアは逆に、本当に女王を目指すのならその情報を使え、
女王は冷淡でなければ務まらない・・・と逆にジェニーを励ますのだった。
Anne Boleyn thought only with her heart, and she got her head chopped off.
愛に生きたアン・ブーリンは、首をはねられた。(ブレア)
So her daughter Elizabeth made a vow never to marry a man…
だから娘のエリザベスは生涯誰とも結婚はしないと誓い…(ブレア)
she married her country.
国と結婚した。(ブレア)
Forget boys. Keep your eye on the prize, Jenny Humphrey.
男は忘れて。目的をしっかり見据えるのよ、ジェニー。(ブレア)
chop off 「切り落とす、切り離す」。
そして make a vow は「誓いを立てる」。
vow は「真剣に(何かを)約束する、公約する」。
ヘンリー8世の生涯を描いたドラマ「TUDORS」でも、
エリザベスが母アンの生涯を間近で見てきて、何かを思う様子が描かれています
(以前HULUで配信していました)。
ブレアはアン・ブーリンの事を、愛に生きたのち首をはねられたと言っていますが
「TUDORS」で見る限り、彼女は家族の思惑で妃の座に押し上げられ
その結果ヘンリーの愛情を頼りに生きるしかなくなった女性という感じがしました。
「TUDORS」で、アン・ブーリンが斬首される回のタイトルは「白鳥の首」と言うんですが
白鳥は優雅な姿の下で、足をせわしく動かしているので
美しさの陰の苦労を例える動物として、よく引用されます。
アンもそんな白鳥のごとく、
分不相応だった地位であがき続けた生涯だった事を物語っているようで、
良いタイトルだなと思いました。
アンは愛に生きたために酷い目にあったというより
多分、ヘンリーの寵愛しか強みがない立場になってしまったのがまずかった。
普通の奥さんではなく王妃だったのに
家臣、人民を掌握する威厳や教養など、総合的な力量が足りていなかった。
ですからブレアの Forget boys([女王になるなら]男は忘れなさい)というのも、
間違いではないかもしれませんが
相手にすがるだけの愛は駄目だよ、というのが本当のところかなと思います。