keep tabs on~
「MR. ROBOT/ミスター・ロボット」シーズン1 第8話より:
keep tabs on~
~を監視する、~に注意を払う
エリオットとアンジェラの上司・ギデオンは、 最初のMR.ROBOTらのEコープのサーバー攻撃、それはエリオットも加担した計画だったが 事態が収拾した後にある仕掛けを施していた。 彼の会社とって一番の顧客であるEコープのサーバーに、二度と危険が及ばないよう 密かにおとりのサーバーを用意し、現在もハッカーたちの情報を逐一収集し 犯人を突き止めようとしているとタイレルに報告する。 そしてこのギデオンの仕掛けに、まだエリオットもMR.ROBOTも気づいていないのだった。
They'll log into the decoy server we've set up,
ハッカーは我々の用意したおとりのサーバーを(ギデオン)
thinking they're on your main network.
御社の物だと思っているでしょう。(ギデオン)
And I'm personally keeping tabs on all traffic. そして私が個人的に活動を監視しています。(ギデオン)
So you have our full attention.
抜かりはありません。(ギデオン)
Well, I appreciate your transparency.
そうか、君は正直で何よりだ。(タイレル)
(中略)
Well, Thank you again for seeing me.
お時間をどうも。(ギデオン)
decoy 「おとり、(対象を)おびき寄せる仕掛け」。 そして keep tabs on~ は「~を監視する、~に注意を払う」。 直訳すると「勘定書、はり札(付箋)をつけておく」、 留意すべき事を帳簿等に記録しておく、といった意味で これが転じて「監視する、注意を払う」となります。 「注意を払う」といってもニュアンスとしては、 何かの疑念を持って相手を観察する、好意や心配からというより 不審な点を見つけるために「注意を払う」という感じです。 transparency 「透明、透明性」。 ギデオンの隠さず報告する姿勢は「透明性がある」=「正直である」という解釈です。 「正直」と言えば honesty を思い浮かべますが transparency を使う場合もあるんですね。 ニュアンスの違いとしては、honesty は 「相手の求めに応じて、または相手が知りたい事について真実を告げる」という「正直さ」で 何か真実を知りたい事があるのが前提となります。 一方 transparency は「どうぞ見てください、全部公開します」、 「隠さずどこでもお見せしましょう」という「正直さ」で 具体的に真実を知りたい事がない場合もあり得ます。 実際このシーンでのタイレルは、自分から何かを尋ねたわけではなく ギデオンみずから(求められてはいないのに)進んで状況を報告しています。 ですからどちらも「正直さ」を表す言葉ではありますが transparency はこのシーンのように、 ビジネスの場の方がしっくりくる事が多いかもしれませんね。 ※「MR. ROBOT/ミスター・ロボット」は Amazonプライムで視聴出来ます(2016年11月現在)。