「MR. ROBOT/ミスター・ロボット」シーズン1 第10話より:

death knell
弔鐘、破滅を予感させる出来事


ついにMR.ROBOT率いるfソサエティによって、Eコープの金融データが破壊され
革命が実行された。

全ての借金、ローンのデータが消され
経済的な縛りから解放された庶民は熱狂する一方で、
Eコープはデータ復旧に死に物狂いで取り組む。

そんな混乱の中、仮面の男がテレビ画面をハイジャックし
世界中にfソサエティの完全勝利を宣言する。

The people of the world who have been enslaved by you have been freed.
貴様らの奴隷となっていた民は解放されたのだ。(仮面の男)

Your financial data has been destroyed.
金融データはすでに破壊した。(仮面の男)

(中略)

The market’s opening bell this morning,
今朝の取引開始のベルが、(仮面の男)

will be the final death knell of Evil Corp.
Eコープの死の鐘となるだろう。(仮面の男)

We hope, as a new society rises from the ashes,
その死の灰から新しい社会が生まれるだろう、(仮面の男)

that you will forge a better world.
より良い世界を築くのだ。(仮面の男)


enslave 「(人を)奴隷にする、虜にする」。

destroy 「破壊する、完全に駄目にする」。

そして death knell は「弔鐘、破滅を予感させる出来事」。

knell とは「鐘の音、(物事の終焉を告げる)凶兆」を意味するそうで、
このドラマで初めて知りました。

「予兆」という意味では omen 、
ホラー映画の名作タイトルとしてもおなじみの「オーメン」。


しかし実はイメージと反して omen は不吉な予兆だけでなく
good omen とすると「吉兆」をも意味する単語なんですね。

とすると、あの映画は「オーメン」より、knell「ネル」の方がピッタリじゃないの?
とふと思いました。

鐘と言えば教会(神父さんの串刺しシーンは忘れられない)ですし、
最初から不吉な予感がバリバリなのに、
何で「ネル」じゃなくて「オーメン」だったんでしょう。

ネルシャツの「ネル(nel)」を思い浮かべるからとか?
(knell と nel は、ほとんど同じに聞こえました)

まだまだ知らない単語があって、面白さは尽きませんね。

forge 「鍛冶場の炉、(鉄を鍛えて)造る、鉄工所、偽造する」。

ドラマ「ホワイトカラー」では「偽造」という意味で度々出てきた forge ですが
ここでは「新しく作り上げる」といった意味で使われています。

腐った資本主義社会、その象徴であるEコープ、それを倒した焼け跡から
また新しい社会を作り出そう、ということで、今のところ人々は熱狂しています。


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