エンパイア 成功の代償 シーズン1 第5話より:
in one’s own right
本来の、正当な権利として、自身の名義で
ルシウスはアニカの父に自分たちの婚約を告げ、
二人きりになったところで本来の要件を切り出す。
医師である彼に、上場の条件となる健康証明書を発行して欲しいと頼む。
それはALSを患うルシウスでは、正当な手続きでは入手不可能な物であった。
もちろんアニカの父にとっても、嘘の証明書発行は犯罪であり
それは医師免許剥奪の恐れもある無茶な頼みだったが・・・。
Empire is going public, but in order for that to happen,
エンパイアは近々上場します、だがそのためには、(ルシウス)
I need a key man policy, which means I need a doctor to certify that I’m in good health.
キーマン保険の加入が不可欠で、私の健康証明が要るんです。(ルシウス)
You can’t be serious.
冗談だろう。(アニカの父)
You’re asking me to commit fraud.
私に証明書を偽装しろと言うのか。(アニカの父)
Can you please watch your voice, sir?
声を落として。(ルシウス)
You’re asking me to risk losing my license, lose my hospital.
医師免許も病院も失いかねない。(アニカの父)
That’s criminal.
犯罪だ。(アニカの父)
You’re just a thug.
君はやっぱり悪人だな。(アニカの父)
Dr.Calhoun, if the IPO goes through and I die,
もし上場が実現して私が死んだら、(ルシウス)
Anika will become a billionaire in her own right.
アニカは正当な形で巨万の富を手にします。(ルシウス)
But it will not happen if I can’t get a key man policy.
だが保険に加入できなければ、それは無理です。(ルシウス)
go public「株式を公開する、株式会社になる」。
certify「証明する、保証する、認証する」。
you can’t be serious は直訳すると「真剣になれるはずがない」
=「まさか本気じゃないだろう、冗談だろう」。
正気を疑うような話、申し出に対してよく使われる決まり文句です。
You’re asking me to commit fraud(私に詐欺行為を引き受けろと頼むのか)
=「証明書を偽装しろと言うのか」。
Can you please watch your voice(声に注意して下さい)
=「声(のトーン、ボリューム)を落として」。
thug「ちんぴら、悪党、暴漢」。
You’re just a thug(君はただのちんぴらだな)、
これから娘を嫁にやろうという相手を、こんな風に言うという事から
アニカの両親はルシウスを好きではないし、
結婚にも賛成し切れないというのが分かりますね。
そして in one’s own right は「本来の、正当な権利として、自分の名義で」。
直訳すると「その人自身の資格・権利において」という感じでしょうか、
この場合は「誰にも侵害される理由のない、正当な資格・権利として」
アニカはいずれ巨万の富を得る、と言っています。
アニカの家もそれなりの名家のようですが、
それでもルシウスがこれから稼ぎ出す巨富は、娘思いのお父さんの心をグラつかせます。
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