先日から「Japan’s secluded world of temples – 日本の人里離れた寺の世界」を読んでいます。

日本の人里離れた寺の世界


・「日本の人里離れた寺の世界」(1)
・「日本の人里離れた寺の世界」(2)
・「日本の人里離れた寺の世界」(3)

A sanctuary grows

育つ聖域

Before Kukai could begin construction of his temple complex, he had to gain permission from Japan’s Imperial Court.
空海は自らの寺院群を建設するにあたり、朝廷の許可を得る必要があった。

Emperor Saga obliged in 816 AD.
嵯峨天皇が816年にこれを許可。


oblige「(人に)恩義を施す、人の喜ぶことをする・願いをかなえてやる、強いる、義務付ける、余儀なくさせる」。

From then on, Koya-san’s growth – which reached 1,000-plus small temples during the Edo era between 1603 and 1868, and eventually merged into the current number of 117
それを機に高野山の成長が始まり、寺の数は1000にも達し、江戸時代には1603から1868にまで増えたが、最終的に117に統合され現在に至る、

- was closely tied to support from the Imperial family and aristocrats, samurai lords and commoners,
それらは皇族や貴族、侍、庶民との深い結びつきにより支えられ、


closely tied to~「~と密接に結びついて・関係して」。

many of which were keen to be close to Kukai’s spirit by visiting his mausoleum and by being buried in Koya-san’s Okunoin cemetery after their own passing.
彼らの多くは空海の御霊に近づくために、空海の霊廟を熱心に詣で、自身の死後は高野山奥の院の墓地に埋葬されている。


mausoleum「大霊廟、壮大な墓、みたまや、みささぎ」。

Today, if you look at some of the monuments in the newer part of the Okunoin cemetery, you can see how major corporations have also bought into Koya-san.
今日、奥の院の墓地に立ついくつかの記念碑を見ると、現代の有名企業も如何に高野山を信奉しているかが分かる。


buy into~「~の株を買う、(議論・喧嘩等に)巻き込まれる、~を嫌々認める」。

There are memorials to workers at companies such as Nissan, Panasonic, Sharp and others where colleagues and clients can come to pay their respects
そこには日産、パナソニック、シャープ等々の社員たちの慰霊碑があり、同僚や取引先が慰問に訪れることが出来、

- some leaving their business cards after a visit in special post boxes in the monuments.
中には慰霊碑専用に設けられた通信箱の中に名刺を置いていく人もいる。



この奥の院の話が気になって調べてみると、UCC、キリン、ヤクルト、福助、日本しろあり対策協会などなど、色々な企業が社員や関係者の慰霊のために建てているそうです。

中でも「日本しろあり対策協会」、ここは職業上やむなく駆除してしまったシロアリを慰霊しているそうで、何だかホロリと来る話。

鳥羽のミキモト真珠等でもアコヤガイの慰霊碑を見ましたし、畜産工場などにも、動物慰霊碑があったりしますね。

こうした動植物にも敬意を払う企業を見ていると、やはり日本人の心には神道が根付いているのかなと、そんなことを思いました。


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