ザ・メンタリスト シーズン6 第5話より:
live and learn
習うは一生、長生きして学べ、長生きはするもの
リズボンとヴァンペルトはホテルで起きた不可解な密室殺人を捜査中、
かつてリズボンの同僚で。レッドジョン容疑者でもあるハフナーと遭遇する。
被害者のパークマンは宗教団体ヴィジュアライズの会員で
ハフナーは現在ヴィジュアライズの元で保安業務についている事から
彼も独自を捜査を行っていた。
リズボンらはハフナーの一挙手一投足を怪しみ、距離を保とうとするが
彼は二人に彼女らの身を心配していると告げる。
It never occurred to me that Frost was planning anything like a murder.
まさかフロストがパークマンを殺すとは思わなかった。(ハフナー)
He didn’t really strike me as the violent type.
暴力的には見えなかったから。(ハフナー)
Live and learn, I guess.
私の読みが甘かったんだな。(ハフナー)
Sometimes you get it wrong, next time you do better.
だが失敗は次に活かせる。(ハフナー)
(中略)
A word of advice for both of you.
君らに一言忠告があるんだが。(ハフナー)
Yeah? What’s that?
そう? 何なの?(リズボン)
Jane. He’s made a mess of things.
ジェーン。 彼は物事をかき回し過ぎだ。(ハフナー)
(中略)
There’s a lot of powerful people that Jane’s pissed off, not just Red John.
ジェーンは多くの大物を怒らせてる、レッドジョンだけじゃなく。(ハフナー)
You should get out of the way, both of you, before something happens.
深入りするのはよせ、2人ともだ、何かが起きる前に。(ハフナー)
I really… I’d hate to see you get hurt.
君らが傷つくのは見たくない。(ハフナー)
it occurred to me that~「ふと~ではと思った」。
ハフナーのセリフは It never occurred to me that~(一度も[その事を]思わなかった)
=「まさか~とは思わなかった」。
strike me as~「私には~のように思える」。
そして live and learn は直訳すると「生きて学ぶ」、
そこから「習うは一生、長生きして学べ、長生きはするもの」となります。
ここでは「まだまだ勉強が必要だ」みたいな感じでしょうか、
字幕では「読みが甘かった」となっています。
make a mess of~「(部屋を)汚す、散らかす、(物事を)引っかき回す、台無しにする」。
get out of the way「(道を)あける、脇によける」。
hate to see~「~を見たくない、~を目にするのは嫌だ」。
live and… と来ると浮かぶのは、live and let die「007 死ぬのは奴らだ」であります。
この映画で007を演じられたロジャー・ムーア氏がつい数日前にお亡くなりになりましたが
個人的にはロジャー氏のボンド像が一番好き、というか私の印象に深く刻まれています。
物心ついた時に見たボンドは彼でしたし、
その前のコネリー氏は若いムスメっこには男臭すぎて・・・
ロジャー氏のソフトでコミカルな感じが刺さりました。
あとはティモシー・ボンドも好きでした、
ロジャー・ボンドに生真面目さとむっつりスケベ感を足した感じ(良い意味で・笑)
でも残念ながら任期は短かったですね。
次のピアース・ボンドはロジャー・ボンドにもっと甘さを足した感じで
ちょっと優男すぎというか、あんま一対一の格闘で
悪者を倒せそうな感じがしないんですよね(笑)。
もちろんカッコ良かったですが、ボンドカーもBMWになっちゃうし
ちょっと実験的な作品という気がしました。
そこからの揺り戻しか?現在は軟弱さを排除したゴリゴリのダニエル・ボンドで
うちの夫はこの人のボンド作品だけは見ます(他はナンパっぽくて興味ないんだとか)。
今の時代の気分がそうなんでしょうけど、
ロジャー・ボンドのソフト&コミカルな要素はほとんど失くして
生真面目で抜きが一切ないシリアス系ボンドだなと思っています。
live and let die は訳すなら「俺は生きる、他は勝手に死なせておけ」とでも言おうか
「自分は自分、奴らは奴らで死ぬなり生きるなり勝手にしろ」といった意味です。
この元は live and let live「自分も生きて他も生かす、互いに許しあって生きていく」
という英語の諺のようで「007 死ぬのは奴らだ」のポール・マッカトニーの主題歌で
歌詞の最初の方に live and let live という言葉が出て来ます。
歌詞をかいつまむと、若く純粋な頃は live and let live という気持ちでいたけれど
世の中の汚さを見てしまった今は live and let die と思える、
俺は必死でこの世を生きる、だからお前らも勝手にしろ、といった感じです。
MI6の諜報員として、常に死と隣り合わせのボンドの心持ちを表したようでもあり
青年が大人になる過程で起こる心境の変化でもあり、と非常に深い意味をもつ名曲だったんですね。
ロジャー氏の逝去に際して、バイオグラフィを読んでみたところ
人生の後半はユニセフの大使として、人道支援に身を尽くしておられたとか。
4回も結婚・離婚をなさっているところから
お若い頃は live and let die の時期もあったのかもしれませんが
(超スーパースターで当然モテまくっていただろうし)
晩年は恐らく live and let live で生きておられたように感じました。
メンタリストとは何の関係もないんですが、ボンドが逝ってしまって寂しい限りです。
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