先日から「Why you should never drink whisky on the rocks -「ウィスキーはロックで飲むな」を読んでいます。

ウィスキーはロックで飲むな


・「ウィスキーはロックで飲むな」(1)
・「ウィスキーはロックで飲むな」(2)
・「ウィスキーはロックで飲むな」(3)
・「ウィスキーはロックで飲むな」(4)

For me, distilleries are near magical places, where alchemy meets science to create something far greater than the sum of its parts.
私にとって蒸留所とは、錬金術と科学が融合し、その総和をはるかに超えるものを生み出す、魔法のような場所だ。

They are also museums of smells, where each room has a beautiful and distinct scent.
また部屋ごとに異なる美しい香りが漂う、香りの美術館でもある。


distinct「他とまったく別な、別個の、性質が異なって、はっきりした、明瞭・明確な、紛れもない」。

Visiting Scottish distilleries is also an incredible deal.
スコットランドの蒸留所見学はまた、非常にお得感もある。

Between £5 and £7 generally gets you a tour of the facility and a dram (a small glass) or two of cask-strength whisky (whisky before water is added).
通常5~7ポンド(約800~1200円)で、施設見学とカスク・ストレングス・ウィスキー(水を加える前のウィスキー)を1~2杯飲むことが出来る。

Many distilleries also offer pricier warehouse tastings (upwards of £25 each),
多くの蒸留所では、より高価な貯蔵庫でのテイスティング(1回約4,000円以上)も提供しており、

giving the chance to sample rare whiskies straight from the barrel, including some whiskies that are impossible to find anywhere else and others that you may never taste again.
他では入手不可能なウイスキーや、二度と味わえないようなウイスキーなどを、樽から直接試飲するチャンスがある。

My favourite Islay warehouse tasting was at Lagavulin,
私がアイラ島で一番好きな蔵出しテイスティングはラガヴーリンで

where £12 (combined with the Friends of the Classic Malts free admission) got me a sample of an eight-year old whisky still too young for bottling (the unpleasant flavour highlighted how important those years in the barrel are).
約2,000円(フレンズ・オブ・ザ・クラシック・モルツの無料入場料と合わせて)で、ボトリングにはまだ若すぎる8年もののウイスキーを試飲させてもらった(その不快な風味によって、樽で貯蔵される年月の重要さがよく分かった)。

I also got to try a double-matured bottle (aged 16 years in bourbon barrels before being finished for a few months in sherry casks)
またダブル・マチュアード・ボトル(バーボン樽で16年熟成後、シェリー樽で数ヶ月間仕上げる)や、

and a 30-year malt that normally costs more than £50 a dram in a bar, if you can find it (most single malts are aged at least 10 years, and generally get more expensive with age).
通常バーで見つけると小ぶりなグラス1杯で50ポンド(約8,000円)以上する30年モルト(ほとんどのシングルモルトは最低10年熟成で、一般的に年数が経つほど高くなる)を試すことができた。



本場まで足を延ばせば、ウィスキー好きには垂涎ものの体験が、かなりお得に出来るようですね。

私はニッカの宮城峡蒸溜所で、竹鶴の35年を試飲したことがあります。

NHKで「マッサン」が始まる前だったので、もう10年以上は昔の話です。

確か2,000円ほどで、小さなグラスに、ほんのちょびっと。

ですが、信じられないような甘い香りで味はまろやか、飲み終わった後も、グラスにその香りがずっと残っているという(バーの方に空のグラスをぜひ嗅いでみて下さいと言われて驚いた)、今までで飲んだことのないような一杯でした。

無料の試飲コーナーではなく有料のバースペースで、そのときお客は私だけでしたが、思い切って飲んでみて本当に良かったと思える体験でした。

そのあと「マッサン」が始まり、蒸留所もたくさんの人が訪れるようになり、ニッカの特別なウィスキーもどんどん高騰していき・・・。

恐らく今はもう、あの竹鶴は行っても飲めないでしょう(調べたら楽天で158万円で売っていますね・驚愕)。

今スコットランドの蒸留所でちょっと頑張れば飲めるウィスキーも、そのうち幻の一杯になる日が来るのかもしれません。

出来る体験を、出来る時に思い切ってするのは、人生の宝を一つ自分の中に獲得するようなことかも・・・そんな気がしました。


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