先日から「The Arctic Circle: A new frontier for sustainable wine -「北極圏:サステイナブルワインの新たなフロンティア」を読んでいます。
・「北極圏:サステイナブルワインの新たなフロンティア」(1)
・「北極圏:サステイナブルワインの新たなフロンティア」(2)
・「北極圏:サステイナブルワインの新たなフロンティア」(3)
In old wine countries like Italy and France, there are strict appellation rules dictating what type of grapes can be grown and where.
イタリアやフランスなど歴史の古いワイン国では、どのような種類のブドウをどこで栽培できるかを決める、厳しいアペラシオンの規定がある。
But the problem is that with the changing climate, some of these legacy grapes no longer thrive as well as they did before.
だが問題は、気候の変化により、これらの伝統的ブドウ品種の中には、以前のように上手く育たなくなったものもあることだ。
thrive「(人や動植物などが)健康に育つ、力強くなる、(経済的に)富む、繁栄する、目標を達成する」。
“If you grow the conventional varieties, you can try to be organic, but you will have to spray at one point because they will get sick,” said Serner.
「在来品種を栽培していれば、有機栽培をしようとしても、病気になるので一度は薬剤散布をせねばなりません」とサーナー。
“We didn’t want to be locked in that situation.”
「私たちはそういう状況に陥りたくないのです。」
Many emerging wine regions, on the other hand, do not have regulations on grapes – a freedom that many winegrowers find to be more sustainable in the long run.
一方、新興国のワイン産地の多くは、ブドウに関する規制がないため、多くの生産者は長期的にはより持続可能であると感じている。
On Sweden’s largest vineyard, Arilds Vingård, head winemaker Joe Roman estimates that 90% of their grapes are of the Solaris variety,
スウェーデン最大のブドウ畑であるアリルス・ヴィンゴードのジョー・ローマン氏は、自分たちの畑のブドウの90%は恐らくソラリス種であり
which can be made into bright white or sparkling wines with high levels of acidity.
この品種は、高い酸度を持つ明るい白ワインやスパークリングワインに仕上げることが出来るという。
Roman, who grew up in California and studied wine making in Oregon, also chose to work in the Swedish wine industry because of its predilection for hybrids.
カリフォルニアで育ちオレゴンでワイン造りを学んだ彼が、スウェーデンのワイン業界を選んだのは、ハイブリッド種を好ましく感じたからだ。
predilection「先入的愛好、偏愛、好み、ひいき」。
“It’s much better for the planet.
「地球にも優しいのです。
You spray much less,” he said.
薬剤散布量もずっと少なくて済みますから」と。
確かに地球全体の環境が変化していれば、古くから伝わる適した栽培品種や育成法が通じなくなる可能性は大いにありそうです。
とはいえワインの世界では「歴史・伝統」も、ブランディングの面で重要なファクターでしょうから悩ましいところですね。
変化しないと淘汰されるかもしれないけれど、変化の仕方によっては従来のお客からそっぽを向かれるかもしれない。
これは「伝統」に価値を置く産業全てに通じるジレンマかもしれませんね。
理由は単純明快!「少ないコストでしっかり楽しく学べるから」。
私自身の経験(高機能でビックリ)をびっしり書いていますので、良かったら読んでみてください。
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