先日から「Stendhal syndrome: The travel syndrome that causes panic -「旅行中にパニックを起こすスタンダール症候群」を読んでいます。
・「旅行中にパニックを起こすスタンダール症候群」(1)
・「旅行中にパニックを起こすスタンダール症候群」(2)
・「旅行中にパニックを起こすスタンダール症候群」(3)
・「旅行中にパニックを起こすスタンダール症候群」(4)
Di Loreto believes that something else may be at play:
デ・ロレート氏は、何か別の原因があるのではないかと考えている、
that tourists’ expectations of Florence are so high, fuelled by the ubiquity of its artworks in various media, that it all becomes too much when they finally visit.
フィレンツェを訪れる観光客は、様々なメディアで紹介されるフィレンツェの美術品に期待を膨らませ、いざ訪れた時、その全てが手に負えなくなってしまう。
“It may be a self-fulfilling prophecy, which makes some tourists feel something in the air in Florence,” she said.
「それはフィレンツェの空気には何かを感じるはずだ、という自己実現的な予言かもしれません」と彼女。
In this regard, Stendhal syndrome may be related to Jerusalem syndrome, which sees visitors to that holy city break down in psychotic religious or messianic delusions;
この点でスタンダール症候群は、聖地エルサレムを訪れた人々が、宗教的あるいはメシア的な妄想で精神的に崩壊する「エルサレム症候群」と関係があるかもしれない、
and Paris syndrome, which causes tourists to come down with acute psychiatric symptoms upon finding that the French capital does not match their unrealistically high expectations.
そして「パリ症候群」とも呼ばれる、観光客がフランスの首都・パリに抱く非現実的な期待が外れたと感じて、急性精神障害を起こす病気もある。
Stendhal’s own words – “a sort of ecstasy from the idea of being in Florence” – seem to lend this theory some credence.
スタンダール自身の言葉「フィレンツェに居るという思いから来る一種の恍惚感」は、この説に信憑性を与えているように思われる。
Perhaps a self-fulfilling prophecy is also at play in the media coverage of alleged cases of Stendhal syndrome, such as Olmastroni’s
オルマストローニ氏の例のように、それをスタンダール症候群だと報じるメディアにも、自己成就的予言が働いているのかもしれない、
- journalists, enchanted by the romantic idea of becoming “art sick”, diagnose people wishfully from afar.
「芸術病」にかかることにロマンを感じるジャーナリストたちが、遠くから希望的観測で人々を診断するのだ。
確かに art sick「芸術病」にはロマンティックな響き、かつ選ばれし者の病、みたいな特別感があります(笑)。
まあ何となく、都市伝説なような気がしてきました。
ただし本人が例えばフィレンツェを訪れて、街中に溢れかえる芸術に感動して具合が悪くなって、それを「スタンダール症候群かもしれない」と感じる・・・それ自体は心ときめく旅の思い出として、特に否定する必要もないんじゃないかと思います。
旅は新しい体験を期待して行くのですから、そんな体験がもしどこかで出来たら、大切に胸にしまっておきたい。
そしてこういう期待が人々の胸にある限り、旅にまつわるシンドロームは尽きないのかもしれませんね。
理由は単純明快!「少ないコストでしっかり楽しく学べるから」。
私自身の経験(高機能でビックリ)をびっしり書いていますので、良かったら読んでみてください。
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