先日から「Stendhal syndrome: The travel syndrome that causes panic -「旅行中にパニックを起こすスタンダール症候群」を読んでいます。

旅行中にパニックを起こすスタンダール症候群


・「旅行中にパニックを起こすスタンダール症候群」(1)
・「旅行中にパニックを起こすスタンダール症候群」(2)

Botticelli’s The Birth of Venus seems to be a particular trigger.
ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」が特に引き金になっているようだ。

“We’ve had at least one epileptic attack before the Venus,” said Eike Schmidt, the director of the Uffizi.
「少なくとも一度は、ヴィーナスの前でてんかん発作が起きています」とウフィツィのディレクター、アイケ・シュミット氏。


epileptic「てんかん(性)の」。

“One gentleman also suffered a heartattack.”
「ある紳士は心臓発作にも見舞われました。」

That gentleman was Carlo Olmastroni, a 68-year-old man from the Tuscan town of Bagno a Ripoli, who collapsed in the Uffizi in December 2018.
その紳士とは、2018年12月にウフィツィで倒れたトスカーナの町バーニョ・ア・リーポリに住む68歳の男性、カルロ・オルマストローニである。

“I approached Botticelli’s The Birth of Venus, and while I was admiring that wonder, my memories vanish,” Olmastroni told me.
「私はボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』に近づき、そのすばらしさに見とれているうちに、記憶が飛んでしまったんです」とオルマストローニ氏。

His story was quickly taken up by media in Italy and abroad and positioned as the latest high-profile example of Stendhal syndrome.
彼の話はすぐにイタリア内外のメディアで取り上げられ、スタンダール症候群の最新の有名な例として位置づけられた。

However, it may more properly serve as an illustration of something else:
しかし、それはむしろ他の何かの説明としてふさわしいかもしれない、

the media’s hastiness to propagate the romantic idea of Stendhal syndrome, despite it being a difficult condition to pin down.
スタンダール症候群を特定するのは難しいにもかかわらず、マスコミはこの件をやたらとロマンチックに喧伝したのだが。

Certainly, in Olmastroni’s case, something else was at play.
そして確かに彼の場合、別の要因があったようだ。

“The diagnosis was not Stendhal syndrome, as some thought more romantically, but the occlusion of two coronary arteries.
「診断の結果、スタンダール症候群ではなく、2本の冠動脈が閉塞していることが判明しました。

Perhaps, on admiring The Birth of Venus, they decided that there was nothing more beautiful to look at and contracted permanently!” he told me.
おそらく『ヴィーナス誕生』を見て、これ以上美しいものはないと、動脈がぎゅっと縮んだままになったんでしょう!」と彼は話してくれた。


contract「契約、請負、契約する、収縮する、病気にかかる」。


なるほど~(笑)、もしかしたら「スタンダール症候群」は、マスコミが作り上げたロマンチックな都市伝説、の場合もあるかもよ?という話。

しかしボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』くらい美しく、世界的にも有名な絵画なら、感動のあまり泣き出す方は居られるでしょうし、私もそのくらい瑞々しい感性を持っていたいなと、羨ましくも感じます。


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