ブレイキング・バッド シーズン1 第6話より:
substitute
代理、補欠、代わりの人
ここ数日間、強い抗ガン剤を服用しながら
教師の仕事と裏稼業のメス製造をこなしているウォルター。
強烈な吐き気に見舞われることも増え、
改めてガンとの闘いは厳しいことを実感していた。
しかし自分の治療費と家族へ遺すまとまった金額を手にするまでは
何としても倒れるわけにはいかない。
彼は家族の前では極力抗ガン剤の副作用の兆候を見せないようにしていたが
妻・スカイラーは、夫の病状が気になっており、
仕事を休んで静養して欲しいと願っていた。
そのことについて、妹夫婦を交えて話をするというシーンからです。
You’re looking good, Walt. Your color’s better.
ウォルター、調子良さそうね。顔色が良くなったわ。(マリー)
Yeah? Thanks.
そうかい?ありがとう。(ウォルター)
He’s actually on the pretty strong stuff now.
実はいま、とても強い薬を試しているのよ。(スカイラー)
Dr’s trying to talk him into taking some time off from work, but…
お医者さんは仕事も休んだ方が良いって言うんだけど、でも・・・(スカイラー)
Well, actually, I just talked to Carmen this morning,
ああ実はね、その事を今朝カルメンに話したんだ。(ウォルター)
and they’re getting a substitute for a few weeks.
数週間以内に私の代理教師を探してくれるそうだ。(ウォルター)
color には「色、色彩」に加えて「顔色」という意味もあります。
抗ガン剤の副作用に人知れず苦しんでいるウォルターにとって
マリーの一言はせめてもの嬉しい言葉だったかもしれませんね。
そして substitute は「代理、補欠、代わりの人」ということで
ウォルターが代理教師の手配を頼んだということは、
彼は仕事を休む決心をしたのだと妻は解釈します。
しかし実はウォルターの心の中ではこの休職は、
妻が考えているようなガン治療に専念するためではなく、メス製造に打ち込むための決断であり、
短期間で恐ろしいほどの報酬を稼ぐルートを発掘したからなのでした。
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