ブレイキング・バッド シーズン2 第9話より:
snap out of it
元気を取り戻せ、いつまでも落ち込むな
車のバッテリーあがりで飲み水もなく、乾いた荒野に立ち往生しているウォルターとジェシー。
どうにか車を動かそうと、あれこれ手を尽くすが上手くいかず、
ジェシーが電話で助けを求めたスキニー・ピートも一向に来ない。
その上疲労と水分・栄養不足がたたったのか、ウォルターが体調を崩し吐血してしまう。
酷暑で蒸し風呂のような車内に横たわりながら、珍しく弱音を吐くウォルターを
ジェシーが叱咤するというシーンからです。
I have it coming.
自業自得だ。(ウォルター)
I deserve this.
これは当然の報いだよ。(ウォルター)
You snap out of it.
バカ言うなよ。(ジェシー)
First off, everything you did, you did for your family. Right?
あんたがしたことは全部家族のためだ。そうだろ?(ジェシー)
All I ever managed to do, was worry and disappoint them… and lie.
私がしてきたことは結局、家族を心配させ失望させただけ・・・嘘もついた。(ウォルター)
I have it coming は「自業自得だ、こうなることは分かっていた」、
I deserve this は
「(行動の結果の賞罰や生み出された状況などを)受けるにふさわしい、お似合いだ」。
今このような窮地に陥っているのも、全て自分のせいだというわけです。
deserve は今回のようにマイナスの意味ばかりではなく
頑張った末に試験に合格したとか、オーディションに受かったとか
何か素晴らしい結果を得た人に対して
「(頑張ったあなたに)当然ふさわしい結果だ、あなたにこそふさわしい」と、
その人を労のねぎらうような意味で使うこともあります。
そして snap out of it は「元気を取り戻せ、いつまでも落ち込むな」ということで
直訳すると「それから早く抜け出せ」。
ここで言う「それ」とは多くの場合良くない状況や精神状態を指しますので
「悪い状態から早く抜けろ=元気を取り戻せ」という解釈になります。
ですから今回の場合はウォルターを元気づけるというより、
弱音を吐いてどうする、今はそんな場合じゃないだろ、と尻を叩くような感じだと思います。
冷静に見て今の状況は、水もなく、重病人がいて、バッテリーはあがって、
頼みの友達もたどり着かない、と、お先真っ暗ではあるんですが
このピンチをどう切り抜けるのか・・・ここからが本エピソードのクライマックスで
多分「冒険野郎マクガイバー」あたりが好きな人は、すごくワクワクすると思います。
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