ブレイキング・バッド シーズン2 第12話より:
drop the ball
大きな失敗を犯す、ヘマをする
郊外のフライドチキン店、ロス・ポヨス・エルマノスのオーナー・ガスこそが
弁護士ソウルの紹介した大物バイヤーであり、どうにか彼と話す機会を得たウォルターは
自分たちと取引をするべきだと力説する。
そしてそれから数日後、取引開始を告げる知らせが彼の元に入る。
ウォルターは早速ブツを保管しているジェシーの家へ向かうが
ジェシーは隣の美女・ジェーンとハイになっている真っ最中で、ロクに話も出来ない状態。
やむなくジェシーに無断で全てのブツを持ち出すと、
間一髪でガスとの100万ドルを超える取引を完了させる。
その間の出来事を全く知らないジェシーは、泥棒にブツを盗まれたものと思い
大慌てでウォルターに電話をしてくるが、
ジェシーの生活態度に呆れ果てたウォルターは説明をする気にもならない。
そこで業を煮やしたジェシーが、ウォルターの教室に押しかけてくるというシーンからです。
You left me to freak out all day long, like I dropped the ball!
よくも俺を一日中ビビらせておいたな、まるで俺がヘマしたみたいに!(ジェシー)
And you were the one who took it!
あんたがブツを持ってったんだろ!(ジェシー)
Shut up. You lower your voice.
黙れ。声を下げろ。(ウォルター)
“Like” you dropped the ball? When have you ever not dropped the ball, Jesse?
お前がヘマした“みたいに”だと? お前がヘマしなかったことがあるか、ジェシー?(ウォルター)
freak out 「パニックになる、ビビる、動揺する」。
そして drop the ball は「大きな失敗を犯す、ヘマをする」ということで
直訳すると「ボールを落とす」。
これは野球やサッカーなどの球技で、ボールを落とすことは失点につながるミスである、
という連想からイディオムのようで、身内や同僚など、親しい間柄で使われる表現です。
ここから更に、最大のチャンスを前に、ただラリっていたジェシーへの
ウォルターの怒りは止まりません。
We were on-call, you junkie.
お呼びがかかってたんだぞ、ジャンキーめ。(ウォルター)
On-call for the biggest deal of our lives.
人生最大の取引のお呼びがかかってたんだ。(ウォルター)
And I just managed to pull it off by the skin of my teeth, no thanks to you.
それを私一人でどうにかやり遂げたのさ、この役立たずが。(ウォルター)
on-call は「待機中、呼ばれれば駆けつける状態」ということで
夜間呼び出しのあるような仕事では、よく耳にする言葉かもしれません。
by the skin of one’s teeth は「かろうじて、間一髪で」という意味で
歯に接した皮一枚で繋がった、というスレスレの状況を表しています。
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