全米オープン準優勝に続いて、ATPツアーファイナルの初戦を勝利で飾った錦織圭選手。
対戦相手のアンディ・マレーは英国を代表するスタープレイヤーとあって
観客の注目度も高い試合だったと思いますが、
見事に錦織選手がマレー選手をストレートで下すという、
これ以上ないような好スタートを切った試合でした。
BS朝日で観戦していましたが、試合後の錦織選手のインタビューがとても少なかったので
今日は、ATP World Tour.comに掲載されている
試合後の錦織選手のコメントを見ていきたいと思います。
僕は揺るがなかった
I was very, very solid.
僕は本当に、本当に揺るぎませんでした。
It was the Japanese star’s first victory in his fourth meeting against Murray.
日本のスターの初勝利はマレーとの4度目の対戦で訪れた。
“I was a little bit tight in the beginning, but I started feeling a little more confident in especially second set,” said Nishikori.
「最初は少し固さもありましたが、特に2セット目からは少し自信も出てきました。」と錦織は語った。
“I was very, very solid… I was a little bit surprised at how I played on the court, very confident. I’m looking forward to play the next match.”
「僕は本当に、本当に揺るぎませんでした・・・自分でも少々驚くほどで、コートでは自信に溢れていました。次の試合が楽しみです。」
solid は「固体の、立体の、固い」ということで、物質の堅牢さを示す場合と
今回のように「揺るぎない気持ち」や「堅い絆」を表す場合もあり
かたく結ばれた友情、愛情なども、solid で表現されることがあります。
今回の場合は錦織選手のゆるぎない自信のことを指していると思います。
もっと良いプレイをしたかった
I would have liked to have done better.
もっと良いプレイをしたかったです。
一方のマレー選手はこう語っています。
“It’s obviously disappointing to lose the first match,”
「最初の試合に負けたことには、明らかに失望している。」
“I would have liked to have done better. I didn’t serve well enough today.”
「もっと良いプレイをしたかったです。今日はサーブが良くありませんでした。」
would have liked to~ は「~したかった」という意味で、過去の出来事への後悔、
つまり「したかったけど、出来なかった」というニュアンスを含んだ表現になります。
今回は、もっと良いプレイがしたかったが、結果的に出来なかったというわけです。
残念ながら本調子ではなかったというマレー選手ですが、最後はこう締めくくっています。
“Both of us struggled at the beginning of the match… there were a lot of mistakes.”
「僕らは二人とも序盤は苦労しており・・・ミスもたくさんありました。」
“Then, he definitely started playing better at the end of the first set
「それから、錦織は第1セットの終盤からプレイが良くなりだして
and started feeling a bit more comfortable with those conditions.”
僕より若干リラックスしてあの場に臨んでいたと思います。」
struggle 「もがく、努力する、奮闘する」。
comfortable には「心地よい」という意味のほかに「恐れずに堂々と」といった意味もあり、
ここでマレー選手が言っている comfortable は後者だろうと思います。
世界中の人が注目するファイナルの舞台に
錦織は自分よりもリラックスして臨んでいたようだ、ということで
錦織選手のメンタルの強さを感じさせられるコメントだと思いました。
次は本日11日にランキング2位のロジャー・フェデラー選手と対戦予定の錦織選手、
平日の夜中という時間帯ではありますが、日本中がテレビの前に釘付けになりそうですね。
実は全米オープンを見るために、WOWOWを契約したのですが
ATPツアーファイナルは放映がなく・・・BS朝日さんに感謝です!