ブレイキング・バッド シーズン5 第11話より:
nail in the coffin
命取りになること、寿命を縮めること、最後のとどめ
未だウォルターの犯罪を立証する証拠をつかめないハンク。
ウォルターと直接ぶつかり合うも、
自分はハイゼンベルグではないとシラを切りとおされてしまう。
さらにウォルターはハンクにとっては都合の悪い事実、
彼のケガの治療費を支払ったのは自分であることをバラす。
それは、夫の高額なリハビリ費用に頭を抱えていたマリーが
姉であるスカイラーに夫には内密で支払いを助けてもらった時のことであった。
麻薬捜査官の自分が、事もあろうにドラッグマネーを使って回復した事実を知り
ついにハンクは自分が瀬戸際に追い詰められたことを悟るのだった。
Oh, God, no.
何てこった、全く。(ハンク)
How was I supposed to know?
私が知るはずないじゃない?(マリー)
How was I supposed to know where it really came from?
あれがどんなお金だったかなんて、私に分かるはずなかったわ。(マリー)
(中略)
Oh, Christ, Marie. You killed me here.
まずかったな、マリー。俺はこれで終わりだ。(ハンク)
I mean, it’s the… that’s the last nail.
つまりこいつが・・・とどめってわけか。(ハンク)
That’s the last nail in the coffin.
俺は死んだも同然だ。(ハンク)
nail は「爪」の他に「釘」という意味があり、ここでは後者の意味で使われています。
ラスティネイルというカクテルがありますが、あれも「錆びた釘」という意味で
その名の通り錆を溶かし込んだような赤茶色の液体が印象的です。
そして nail in the coffin は「命取りになること、寿命を縮めること、最後のとどめ」ということで
直訳すると「棺に打つ最後の釘」、つまりこれで後はもう埋められるだけ、
死んだも同然というわけです。
ハンクの治療費援助を申し出た時点で、
ウォルターがこういう切り札を握っておく積りだったかは分かりませんが
結果的にこの切り札がかなり効いて、ハンクは首を取られる寸前まで追い込まれてしまいます。
ここから先はお互いの知恵比べ合戦という感じで、片時も目を離せないスリリングな展開が続きます。
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