ザ・メンタリスト シーズン3 第23話より:

on the dot
時間ぴったりに、きっかりに


CBI内に潜むレッド・ジョンの手先を48時間以内に探しだすため、
ジェーンとリズボンのチームはある作戦を実行中であった。

そしてその作戦の最中、何者かがハイタワーに刺客を送り込む。

幸いハイタワーはリズボンらの警護のおかげで難を逃れたが
この一件により、ジェーンの中で手先の候補者が絞られた。

ジェーンははっきりとその手先を特定するため、
今度はCBIの局長を利用して、次の作戦に出ることにする。

So listen, things went a little haywire with Hightower last night.
その、実は、ハイタワーの周辺が混乱していて。(ジェーン)

Someone tried to kill her.
昨夜殺されそうになったんです。(ジェーン)

(中略)

The thing is, I can still get her to come in peacefully,
それで彼女はまだ出頭する気でいますが、(ジェーン)

but she insists she wants to talk to you first,
その前にあなたと話をしたいと言ってる。(ジェーン)

face to face, nail down a deal.
直に会って、取引をしたいと。(ジェーン)

Me?
私と?(バートラム局長)

(中略)

She wants to meet at 2:00 P.M. on the dot.
彼女との約束は2時きっかりですから。(ジェーン)

I will pick you up at 1:30.
1時30分に迎えに来ます。(ジェーン)


haywire は直訳すると「干し草を束ねる針金」、
これが転じて「物事が乱れる、故障する、(人が)おかしくなる」となります。

なぜ針金にこんな意味がついたかと言うと、
昔の人々が荷車やら農工具の修理に haywire を使っていたところ、
それがよく壊れる、すぐにまた駄目になってしまう、と言う事から来ているそうです。

もし haywire で修理した箇所がプツンと壊れれば、
積んでいた荷物や作業中の作物が散乱してえらい事になります。

そのえらい状態、混乱した様子が今では haywire で表されるようになったんですね。

まあいつも手近にあって、一見使えそうだったんでしょう、何か分かります(笑)。

nail down 「(交渉などを)決定的にする、しっかり釘付けにする」。

そして on the dot は「時間ぴったりに、きっかりに」という意味で
直訳すると「点の上」、指定された時刻の目盛りのちょうど上、という感じですね。

ところで「時間ぴったり」ですぐに思い浮かぶのは sharp ではないでしょうか。

sharp も on the dot も「時間ぴったり」と同じ意味です。

この2つをネイティブがどう使い分けているのか調べてみたところ、
sharp の場合、その時刻に何かの行動を行う場合によく使用されるようで、例えば

I’ll come and pick you up at two o’clock sharp.
私は2時ちょうどにあなたを迎えに来ます。


これは、その人が2時に“人を迎えに行く”行動を起こすので sharp、
2時ちょうどにある行動が起こり、そこで一旦完結する、能動的です。

もし2時ちょうどに迎えにいって、会えなかったとしても
two o’clock sharp の約束は一旦そこで完結します。

ですから会議とか、映画とか、きっちりその時間に行われる事、
なおかつ指定の時間が中途半端(2:15とか)でない場合、sharp ということになります。
sharp を使えるのは、o’clock で表せる時刻ということですね。

しかしもし

I’ll wait for you at two on the dot.
2時にお待ちしています。


の場合、自分は2時に待っているけど、
相手が遅れれば、2時を過ぎても待ち続ける可能性があり、受動的です。

相手が現れるか、自分がしびれを切らして帰るまで
two on the dot の約束は一応続きます。

そういった幅が生じる要素を含む場合は on the dot という事のようです。

まああまり細かく気にしない人も多いようですが、
指定の時刻に o’clock がつけられない場合は on the dot、というのは一致した意見でした。

また sharp も on the dot も付けないのも、もちろんアリで
その場合は大体○時、というニュアンスになります。

私たちもそうですが、ビジネスや今回のジェーンのような重要なアポイント以外、
友人との待ち合わせなどは大体○時、というのが多数派のようです。

「ザ・メンタリスト」のフレーズ紹介は今回で一旦終了です。
(そろそろレッド・ジョン絡みの一番ドキドキする展開が来るので)

次回から「ゴシップガール」に登場するフレーズを紹介していく予定です。



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