ザ・メンタリスト シーズン3 第8話より:

out of the box
型破りの、常識にとらわれない


CBIのチーム全員と、FBIのオロフリンを加えた全力の捜査により
ジェーンは無事に保護され、犯人は確保された。

常にコンビを組んでいたリグズビーとオロフリンは
最初こそギクシャクした空気が流れていたものの、
この捜査は結果的にお互いを見直すきっかけとなったようであった。

これを機にヴァンペルトの元彼、今彼の垣根を超えて仲良くやろうと
オロフリンからリグズビーに申し出る。

Rigsby. I’m heading out, and, just wanted to say it was a good day.
リグズビー。 帰る前に一言言いたくて。今日は良い日だったな。(オロフリン)

Yeah.
ああ。(リグズビー)

“I’m gonna kill you on the count of three!” was a little out of the box.
「3つ数えたらお前を撃つ!」は、少し型破りだったが。(オロフリン)

Well, it worked.
けど効いたろ。(リグズビー)

Yeah, it did.
ああ、確かに。(オロフリン)

Look, what I really wanted to say is… I hope we’re cool.
その、つまり、俺たちこれで・・・上手くやっていけるよな。(オロフリン)

Because you did some outstanding work.
今日は最高にやれたから。(オロフリン)

Yeah. Yeah, we are.
そうだな。大丈夫だ。(リグズビー)


out of the box は直訳すると「箱の外」、
それが転じて「型破りの、常識にとらわれない」という意味になります。

今回はリグズビーの行動を評して使われていますが
この out と box の組み合わせは
柔軟な物の考え方や、画期的アイディアを表現する時にも

You got to think outside the box.
柔軟に考えなきゃ。


といった感じで使えます。

cool は「素敵、格好良い、イケてる」など、おおむね肯定的な意味で使われる事が多く
ここでは「(自分たちの仲が)良い感じ、仲良く」といった意味です。

この2人はケンカまではいっていませんが、人間関係のわだかまり等が解消された時、

Are we cool?
私たちもう大丈夫(問題ない、わだかまりは消えた)よね?


という、もはや決まり言葉みたいな確認フレーズもよく聞きます。

cool は「ヤバい」?

若者向けの海外ドラマを見ていると、もうこの cool がしょっちゅう出てくる時があり
日本語だと何にあたるのか、考えてみたら「ヤバい」が近いような気がします。

この前、電車内の高校生同士の会話で、
相手の話への返答をほぼ全て「ヤバい」で返している子を見て衝撃を受けると共に
そう思いました(笑)。

1.昨日のテレビ、マジ面白かった→「へえ、ヤバイね~」
2.○○ってまじ可愛いよな→「まじヤバいな」
3.来週のテスト、俺まじヤバいわ→「俺もヤバいわ」


相手が「ヤバい」に込めたニュアンスを、そのまま同意して返せるという意味で
やっぱりすごく似ていると思います。

3の「ヤバい」だけ「良くない、危険」という本来の意味の「ヤバい」に切り替わっていますが
それでも「ヤバい」と答えていれば、相手の「ヤバイ」のニュアンスをそのまま返せるので
会話としては一応成り立つんですよね(まあテキトーに流している感は否めませんが・・・)。

cool にも肯定的なだけでなく「冷淡な、よそよそしい」といった意味もありますが
相手が何かをほめているな、何かを気に入っているなと感じて
自分もそれに同意するのであれば cool と返せば、ひとまず伝わるという
便利な(しかしあまり安易に使うと子供っぽくもある)言葉かもしれません。

cool も「ヤバい」も使い過ぎなければ、同年代同士の気楽なコミュニケーションとして
とても役に立つ言葉なんだろうと思います。
(こちらはもう cool 三昧は体にこたえる年代なので、あくまでも推測・・・
若い時はクールな男女、クールな関係、クールな飲み物・・・“冷たい”のがイケてる感じよね。)



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