ザ・メンタリスト シーズン3 第23話より:
my lips are sealed
誰にも言いません、秘密は守ります
ある日、CBI広報のブレンダから頼まれていたファイルを届けたリズボン。
だがしばらくして、ファイルの中身が違う事に気づき、
あわててブレンダの元へ戻って来る。
彼女がブレンダに渡したファイルは誰にも見せてはならない極秘ファイルで
リズボンらしくない大失態である。
Oh, thank God! There it is.
ああ助かった! ここにあった。(リズボン)
I gave you the wrong file.
あなたに違うファイルを渡しちゃったみたい。(リズボン)
Yeah. There you go.
みたいね。 はいどうぞ。(ブレンダ)
You didn’t read this, did you? It’s totally top secret.
もしかして中を見てないよね? 実は極秘事項なの。(リズボン)
No, no, of course not. I mean, no.
いいえ、まさかもちろん。 つまりその、見てないわ。(ブレンダ)
Listen, please don’t tell anybody I did this.
ねえ、この事内緒にしてもらえるかな。(リズボン)
I would feel like such a fool.
でないと自己嫌悪に陥りそう。(リズボン)
Uh, my lips are sealed. I swear.
ええ、誰にも言わない。 誓うわ。(ブレンダ)
Thank you.
ありがとう。(リズボン)
thank God 「助かった、ありがたい、救われた」。
そして my lips are sealed は直訳すると「私の唇は封印された」、
それが転じて「誰にも言いません、秘密は守ります」となります。
今回のように、誰にも言わないでくれる?と頼まれた時の決まり文句という感じで、
同じ意味を言葉で言う代わりに、口のチャックをしめる仕草で表すこともあります。
日本でも子供を静かにさせたい時などに“お口にチャック”なんて言いますよね。
またラブレター(今は誰も書かないか・笑)を投函する前に
Sealed with a kiss「キスで封をする」なんていう曲もありました。
私がリアルタイムで知っているのはジェイソン・ドノヴァンのバージョンですが
元は70年代のヒット曲です。
ジェイソン・ドノヴァンはかつてはカイリー・ミノーグの実生活での恋人であり、
またオーストラリアを代表する男性アイドルでありました。
元々カイリー・ミノーグはオーストラリアのTV女優で、
現地の大ヒットドラマで彼の恋人役として共演し、そのまま実生活でもカップルになりました。
そんなカイリーにイギリスの名プロデューサーチーム(SAW)が目を付け、
イギリスでカイリーをポップシンガーとしてデビューさせます。
まあジェイソンはその後を追って、というわけでもないでしょうが
カイリーが先にイギリスでスターになり、
その後ジェイソンも同じSAWの楽曲でデビューする事になります。
白いTシャツとジーンズに、分厚い電話帳をひっくり返して乗せたようなヘアスタイルが特徴で
当時はヨーロッパ、アジア、オセアニアですごく人気がありました。
多分初期の吉田栄作は、このジェイソン・ドノヴァンを完コピしていたと思います。
まあ当時は“爽やかハンサム”の代名詞みたいな感じだったのでしょう。
その後はポップアイコンとして音楽界で地位を確立したカイリーとは異なり
彼は次第に勢い(と頭髪・・・)を失っていきますが、
故郷に戻って結婚し、良きパパとなっているようです。
lip(kiss)、sealed の組み合わせに何か秘密めいた、ロマンチックな印象を抱くのは
カイリーとジェイソンの栄枯盛衰や、彼の曲が脳裏に浮かぶせいかもしれません。