cut one's losses
「MR. ROBOT/ミスター・ロボット」シーズン2 第2話より:
cut one's losses
損が小さいうちに手を引く、(物事、取引等に)見切りをつける
コルビーの口利きによりEコープに採用されたアンジェラは 今までにない好待遇を楽しんでいた。 しかし彼女は母の死をめぐってEコープと争う意向もあり その裁判の担当弁護士は、この採用ににはきっと裏があると、彼女の入社を反対していた。 それをアンジェラは、会社の内部から母の裁判に有利な情報を見つけるため、 一時入社するのだと言って弁護士を説き伏せたのだが、 ここに来て気が変わってしまったようである。 弁護士は何とかアンジェラの目を覚まさせようとするが・・・。
I think we were both clearly wrong about their motives.
私たち、きっと勘ぐり過ぎだったんですよ。(アンジェラ)
Oh, I think you are being naive.
それはちょっと、世間知らずじゃないかしら。(弁護士)
(中略)
You never had any intention of leaving, did you?
最初から辞める気はなかったんでしょう?(弁護士)
I know you think they're pulling something,
あなたが私の採用に裏があると思ったのは、(アンジェラ)
but that's because you can't imagine anyone ever valuing me as a real asset.
私が有能だと思ってなかったからよね。(アンジェラ)
(中略)
I have value, and even though you don't see it, they do.
私は有能なの、あなたがそう思わなくても、彼らはそう思ってる。(アンジェラ)
They are barbarians in $10,000 suits, but I see your resolve.
奴らは高級スーツを着た野蛮人よ、でも心を決めたようね。(弁護士)
I know when to cut my losses. 深追いはしないわ。(弁護士) motive 「動機、真意、目的」。 naive 「うぶな、純朴な、世間知らずな」。 have an intention of~ 「~する気がある、~する意向を持つ」、 never had any intention of leaving(退社の意向を持った事は一度も無かった)。 pull は「引っ張る」ですが、日本語でも「裏で糸を引く」という言葉があるように 裏で何かを企むとか、表向きとは違う計画が動いているような状況を示す場合があり 今回はそちらの意味で使われています。 they're pulling something(彼らは何かの糸を引いている、裏で何かが進んでいる)。 barbarian 「野蛮人、野卑な人、無教養な人」。 resolve 「解決する、決意する、決定する」。 そして cut one's losses は「損が小さいうちに手を引く、(物事、取引等に)見切りをつける」。 すでに幾らか損をしている状況(loss[損失] の複数形 losses とあるように)で これ以上の痛手を防ぐために、その状況を断ち切る(cut)、手を引くという意味になります。 弁護士のセリフは I know when to cut my losses(いつが見切り時かは分かっている) =「深追いはしない」という解釈です。 アンジェラがEコープでの地位を手放したくない、と感じ始めている時点で 勝負はついている気がしますが、お母さんの裁判は一体どうするつもりなんでしょうか? ※「MR. ROBOT/ミスター・ロボット」は Amazonプライムで視聴出来ます(2016年11月現在)。