ザ・メンタリスト シーズン5 第19話より:
last-ditch
最後の頑張り、死力を尽くして、捨て身の
西部開拓時の風情を残す観光都市にて
街の資産家・ホリスが遺体で見つかる。
現場を確認したジェーンはこれを他殺と推測、早速CBIが捜査に入る。
ホリスは街の土地不動産をすべて所有していた権力者であったが
資産状況を詳しく調べてみると、実情は破産寸前であったことが分かる。
Now, Hollis Percy owned every building.
ホリス・パーシーは街の全物件の大家でした。(チョウ)
People pay him rent, and he was the bank.
みんな彼に賃料を払い、金が集まってた。(チョウ)
That property belongs to his wife Joanna, for a few weeks, anyway.
彼の資産は妻のジョアンナの物です、ひとまず数週間は。(ヴァンペルト)
Well, why only a few weeks?
何で数週間なの?(リズボン)
He ran out of money.
金が尽きていたようです。(リグズビー)
The wild west show was a last-ditch chance to drum up some cash,
西部劇ショーが、金をかき集める最後の頑張りだったようですが、(リグズビー)
but now the whole place is up for sale.
今では全資産が売りに出されてます。(リグズビー)
bank は「銀行」ですが、他にも「土手、堤防、堆積層」といった意味があります。
ホリスが銀行を経営していたという話はないので、
この bank は、ホリスの所で街じゅうの物件の賃料がせき止められること、
すなわち彼が「街のお金の土手・堤防」である =「(彼の元に)金が集まった」としています。
run out of~「~を使い果たす、~を切らす」。
そして last-ditch は「最後の頑張り、死力を尽くして、捨て身の」。
ditch は「溝、溝を掘る」、つまり last-ditch は「最後の溝」となりますが
これは昔の戦場で味方の勝利のため、最前線で身をひそめる溝を掘って戦い抜く、
自分はそこで死ぬかもしれないが、戦に勝つために捨て身で溝から攻撃する、
そうした事から「最後の頑張り」を表す言葉として定着したようです。
drum up「(人や金銭を)呼び寄せる、あの手この手でかき集める」。
drum「太鼓」を打ち鳴らして注目を集める・人寄せする、という感じで
昔のチンドン屋がイメージに近いかもしれませんね。
up for sale「売りに出されている」。
街じゅうの不動産がホリスのもの、まるでゲームのモノポリー(monopoly[独占])ですね。
mono には「単一の」という意味があり、例えば monogamy「一夫一婦制」、
monochrome「単色画、白黒(写真)」なんていう単語が浮かびます。
さらに chrome は「クロム染料、クロム鉄鉱」。
ルビー、サファイア、エメラルド等の宝石はいずれもコランダムという同質の石ながら
色が違うのは、含まれるクロムの質や化合方法が異なるためです。
そんな一見、英語とは関係ないような宝石の話も、つらつらと連想を重ねると
なるほど chrome は「色」と関係する単語なんだな、と気づいたりします。
※「ザ・メンタリスト」は Amazonプライムで視聴出来ます。
怪物的サービス、Amazonプライムをフル活用した英会話学習法 >>