モーツァルト・イン・ザ・ジャングル シーズン2 第10話より:

up to snuff
調子が良い、(基準、品質等が)標準に達して、抜け目のない


楽団の現理事長・グロリアを追い出して
自分がその座に就きたいバイベンは、裏で様々に根回しを行ってきた。

さらにロドリゴが気に入らない彼は、秘密裏にロドリゴと交渉を行い
ロドリゴの辞任と引き換えに、楽団員の提示条件をのむ約束を取り付ける。

全ての根回しを整えたバイベンは、理事会を緊急招集し
この場でグロリアから理事長の座を奪い取ろうとしていた。

So thank you all for coming for this emergency meeting of the executive contract committee of the board of New York Symphony.
理事会の契約委員会の緊急会合にお集まり下さってありがとう。(バイベン)

(中略)

I’m sorry if the decor in here isn’t quite up to snuff.
インテリアが冴えなくて申し訳ない。(バイベン)

We’ll get to work renovating it ASAP.
すぐに改装するよ。(バイベン)

I would like to apologize to my fellow board members for the article in the Times.
タイムズ紙の記事についてはお詫びするわ。(グロリア)

It misrepresented the facts.
事実をゆがめられたの。(グロリア)

(中略)

That was totally all my own money,
あれは全て自腹だったのよ。(グロリア)

and I’ve donated substantially more to the symphony than I spent decorating my offices.
それに楽団への私の寄付額は、改装費よりはるかに高額だわ。(グロリア)

(中略)

Gloria, I told you that bringing Rodrigo DeSouza in was a mistake,
グロリア、私はロドリゴの起用は間違いだと君に言ったよな、(バイベン)

and you didn’t listen.
聞いてはもらえなかったが。(バイベン)

Well, now he’s submitted his resignation as conductor and musical director.
だが彼は辞めるよ、指揮者も音楽監督も。(バイベン)


up to snuff は「調子が良い、(基準、品質等が)標準に達して、抜け目のない」。

snuff「嗅ぐ、鼻をくんくんさせる、嗅ぎタバコ」up to~「~に至る」、
直訳すると「(嗅ぎタバコを)嗅ぐに至る」という感じですが
これがなぜ「調子が良い、(基準、品質等が)標準に達して、抜け目のない」なのか。

由来の一説としては、17世紀頃に上流階級の間で流行った嗅ぎタバコ、
これが適度な刺激で気分が冴える上に、吸っていること自体が粋な媚薬として
当時のお洒落ピープルたちに持て囃されたそうです。

そこから嗅ぎタバコを吸った時のように「パッと冴えた、調子が良い」様子を
up to snuff と表現するようになったとか。

このシーンでは isn’t quite up to snuff(それほど良くない、パッとしない)、
字幕では「野暮」と訳されており、現理事長・グロリアへの当てこすりになっています。

ASAP(as soon as possible)「出来るだけすぐに、なるべく早く」。

misrepresented「不正確に伝達された、本来の意味・事実を違えられた」。

substantially「実質上、大幅に、大いに」。

submit「提出する、提示する、寄託する」。

resignation「辞職、辞表、辞任」。

今、この会議室でバイベンが話す事は全て、
グロリアは無能だから、私が新理事長になるべき、という方向性になってますが
果たしてグロリアはこのピンチを切り抜けられるんでしょうか。


※「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」は Amazonプライムで視聴出来ます。


怪物的サービス、Amazonプライムをフル活用した英会話学習法 >>



ゆるく学ぼう!海外ドラマで英会話