モーツァルト・イン・ザ・ジャングル シーズン2 第10話より:
over my dead body
(私の目の黒いうちは)絶対にさせない、死んでも阻止する
NY交響楽団の次期理事長の座を狙い、
裏で根回しをしてきたエドワード・バイベンは緊急招集した理事会で、
現理事長のグロリアを引きずり下ろそうとしている。
窮地に追い込まれたグロリアだったが
何よりも楽団を愛する彼女は、ひるむことなくバイベンに啖呵を切る。
May I say a few brief things? The first thing is, Edward, you’re a shit.
少し話しても良いかしら? まず最初にエドワード、あなたは最低よ。(グロリア)
I should have never have let you onto the board.
理事会に入れるべきじゃなかった。(グロリア)
The second thing is I know you blackmailed Rodrigo DeSouza into resigning.
それから、ロドリゴに辞任を強要したことも知ってるわ。(グロリア)
(中略)
I’m happy to step down in three years, after we have successfully navigated our way through this difficult time.
理事長職からは喜んで身を引くわ、今から3年後、この大変な時期を無事に乗り越えてからね。(グロリア)
And I do believe the next board chair is in this room,
それに次の理事長は多分今この部屋にいると思う、(グロリア)
but, Edward, it’ll be you over my dead body.
けどエドワードあなたには、死んでもこの座は渡さない。(グロリア)
blackmail「~を脅す、ゆすり、恐喝」。
step down「(乗り物から)降りる、(今いる地位・役職から)退く」。
navigate「操縦する、かじ取りをする、~を通り抜ける」。
そして over my dead body は直訳すると「私の屍を越えて行け」、
それが転じて「(私の目の黒いうちは)絶対にさせない、死んでも阻止する」。
ここでは it’ll be you over my dead body(私の屍を越えたなら、あなたになるだろう)
=「私が生きている限り、絶対あなたにはさせない」となります。
こんな強烈な事を人生のうち、どこかで誰かに言われたらとても夢見が悪いし
以降必ずどこかで自分に害を成してくるでしょう。
“味方をつくる事よりも、まず敵をなるべくつくらない事”とは
田中角栄氏のモットーだったそうです。
曰く、味方を得る事は意識しても難しいことで、無理に調子を合わせて仲良くしたところで
その人は困った時に自分の味方になってくれるものではない。
だから自分で意図して出来る事は、なるべく敵をつくらない事、
そうしているうちに少しずつ、真の味方が出来ていくのだそうです。
ここまで見ている限り、エドワード・バイベンには真の味方は少なそうですね。
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