モーツァルト・イン・ザ・ジャングル シーズン2 第10話より:

throw a wrench in
(人の計画等を)阻む、台無しにする


高額なベティの個人レッスンを受けていたヘイリーに、思わぬチャンスが来る。

楽団にゲストとして招かれた指揮者・レノックスに
ベティに代わって第一オーボエに抜擢されたのだ。

これに危機感を感じたベティは、かつての教え子で愛人のレッジに協力を仰ぎ
彼の所属するアイオワの楽団に強制的にヘイリーを追いやろうとする。

だがその間に理事会では楽団員の要求を却下する事が決まり
これに納得出来ないNY交響楽団員は、施設から締め出しを食らってしまう。

Guess this whole strike kind of throws a wrench in your blackmail plan.
どうやらこの騒ぎで、あなたの脅迫計画も台無しですね。(ヘイリー)

Does put some spin on it.
思わぬ展開ね。(ベティ)

Maybe I’ll take the Iowa job. That Reg makes a good omelet.
私がアイオワに行こうかしら。 レッジの作るオムレツは美味しいし。(ベティ)

Why are you like this?
何で私に脅迫を?(ヘイリー)

You mean, how can I betray my fellow musicians?
音楽仲間なのに酷いわ、ってこと?(ベティ)

Well, how could you take my solo?
それじゃ、あなたはなぜ私のソロを奪ったの?(ベティ)


throw a wrench in は「(人の計画等を)阻む、台無しにする」。

直訳すると「(工具の)レンチを投げ出す」、
これまであたためて来た計画がおじゃんになる、邪魔が入る、となります。

またアメリカでは wrench(または monkey wrench)、
イギリスでは spanner [throw a spanner in]となるようです。

put some (a) spin on it「(自らの利益なるよう)ひねった解釈をする、都合よく解釈する」。

put a spin「スピン(回転)をかける」は、
今ある事実に少し脚色や解釈[ひねり]を加えて利益になるよう試みる、といった意味で
ここではベティの blackmail plan(脅迫計画)に、
彼女には想定外の(自分よりヘイリーの利益になりそうな)ひねりが加わった
=「思わぬ展開」という感じでしょうか。

この前段階で、ベティはスポーツ中に指にケガをしたせいで
演奏が本調子ではありませんでした。

そこに準備万端のヘイリーが控えていて、まんまとソロを奪ったという経緯なので
脅迫したベティも良くないけど、ヘイリーにも抜け目ない計算があった、
だからまあお互いビッチだったね、という結論に達します。

それが厳しい音楽界(ジャングル)の法則、
Laws of the jungle ということかもしれません。

ベティとヘイリーは、互いをタコ殴りし合いながら仲良くなっていく関係みたいですね。


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