エンパイア 成功の代償 シーズン1 第8話より:

family-run
家族経営の


ルシウス本人から余命いくばくもない事を聞かされたクッキーは
アニカが出張でいない間に、彼との愛を再燃させる。

ルシウスの屋敷で一晩を過ごしたクッキーは、
ここぞとばかりにアニカと縁を切るよう彼に迫り
家族の絆をモチーフとしたアルバムを作ろうと提案する。

It’s either me or her, Lucious.
あたしかあの女か二つに一つだよ、ルシウス。(クッキー)

But if you stick with me, I’ll give you something she can’t.
けどあたしなら、あの女には出来ない事をしてあげられる。(クッキー)

I’m gonna make you immortal.
あんたに不朽の名声をあげる。(クッキー)

(中略)

Gonna produce an album, spanning your entire musical career.
アルバムを作るんだ、あんたの功績を後世まで伝えるための。(クッキー)

We’ll call it Lucious Lyon Legacy.
タイトルはルシウスの「遺産」。(クッキー)

(中略)

Wow. You don’t know how crazy that is.
そいつはぶっ飛んでるな。(ルシウス)

I mean, we’re launching this IPO as a family-run business.
IPOにあたって、家族経営である事を全面に押し出せる。(ルシウス)

It is the perfect opportunity to release a family song.
家族でアルバムを出すには最高のタイミングだ。(ルシウス)

Yes, you and the boys singing with me producing.
そうさ、あんたと息子たちの歌を、あたしがプロデュースする。(クッキー)


it’s either A or B「AかBのどちらか一つ」。

stick with~「~にくっついている、~と一緒にいる」。

immortal「不死身の人、不朽の名声を得た人」。

Gonna produce an album(アルバムを作る)。

produce は「作る」という意味になりますが、
根本の意味は「(元からある素材を元に)育て上げる、作る」となります。

クッキーは音楽プロデューサー(producer)であって、
メイカー(maker)やクリエイター(creator)とは違うんですね。

・プロデューサー(producer):元からある素材(音楽家の才能)を伸ばし育てて作品を作る人
・クリエイター(creator):この世にない物を発想して作る人
・メイカー(maker):上記どちらの場合もあてはまるが、ややプロデューサー(producer)寄り

サウンドメイカー(Sound maker)というPCで音楽を作るソフトがありますが、
これは使う人のアイディアを形(曲)に仕上げる物です。

この場合のアイディアは多くの場合、これまでの音楽体験の蓄積から湧いてくると思われます。

自分では意識していないけど、先人たちの素材がまず蓄積としてあって、
そこに独自のアイディアを加えて仕上げる、しかし誰かの特定の曲を元にするわけではない
なので make、やっている事はミュージシャンの仕事です。

次にこのサウンドメイカー(Sound maker)でミュージシャンが仕上げた曲を
もっと良くするため修正したり、アレンジをやコーラスを加えてさらに価値を上げる、
これはプロデューサー(producer)の仕事と言えます。

しかし他方で、生活音や動物の鳴き声を組み合わせて
聞いたことのない音を作り出す人がいた、
こんな人はクリエイター(creator)と呼べるでしょう。

クッキーは自分で作曲はせず、ルシウスやジャマルの作品を磨き上げる役割ですので
正にプロデューサーの仕事と言えます。

聖書では、神は7日間でこの世界を作った、これは create、
次に土から人間を作った、これは make で書かれています。

この世界は何もないところから生み出したから create であり
人間はすでにある土から作ったので make というわけで
こうして考えると、make はある意味原始的な、加工前の作品という感じもします。

もしこの先バイオ技術が進んで、遺伝子操作された人間が生まれるようになったら
その時は produce という事になるのかもしれませんね。

span「(ある事が及ぶ)範囲、期間、(作品等が)長く受け継がれる」。

そして family-run は「家族経営の」。

run は「運営する、経営する」。

この run に「経営する」という意味があると知ったのは高校生の時でした。

オーストラリアのホームステイ先に父親の職業を知らせる必要があり
「自営業」とは何というのか、英語の先生に聞きに行きました。

先生は「うーん running his own business かなあ?」と一瞬つぶやいて
でももっと簡潔に言いたいよね、と調べてくれました(答えは self-employed)。

この時の先生の姿が今も残っていて、run と聞くと思い出します。

当時私はこの先生(可愛いおじさんだった・笑)に勝手に懐いていて
そのおかげで英語がより好きになった気がします。


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