映画「ラッシュ / プライドと友情」より:

bust one’s balls
懸命に励む、一心不乱に打ち込む、他者を負かそうと努める


引き続き物語の冒頭、ニュルブルクリンクのスターティング・グリッドで
レースの開始を待つニキ・ラウダのモノローグ。

ライバルのジェームス・ハントを見ながらつぶやく。

My name is Niki Lauda.
私はニキ・ラウダ。(ニキ)

And racing people know me for two things.
この業界では2つの事で知られている、(ニキ)

The first is my rivalry with him.
まずは彼とのライバル対決。(ニキ)

(中略)

I don’t know why it became such a big thing.
なぜそんなに騒がれたのか分からない。(ニキ)

We were just drivers busting each other’s balls.
僕らはドライバーとして互いに切磋琢磨していただけなのに。(ニキ)


rivalry 「競争、対立、敵対」。

big thing 「一大事、大ブーム、大騒ぎ」。

そして bust one’s balls は「懸命に励む、一心不乱に打ち込む、他者を負かそうと努める」。

bust 「潰す、壊す」、balls 「男性のタマタマ」を、ということで
想像するだに痛そうなスラングであります。

また男性にまつわるスラングなので、女性が使う事はあまりないようですが
これは元々、畜産農家が良い肉牛を育てるべく
雄牛のタマタマを潰して去勢したのが語源という話があります。

牛はもちろん痛いだろうし、それをする方も忍びない行為でありますが
そこまでしても欲しい成果(質の良い肉)があった、ということでしょうか。

ラウダのセリフは busting each other’s balls(互いにタマを潰しあった)、
つまり「レースで互いに負けたり勝ったりを繰り返す」=「互いに切磋琢磨した」
という解釈です。

また bust his balls と言えば「相手を潰す、相手を打ち負かす」となりますので
互いに相手を打ち負かそうと努めた、とも取れます。

ともかくF1を舞台にプロのレーシングドライバーとして、
互いにしのぎを削りあっただけなのに、なぜか周りは大騒ぎしていた、と言っています。


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