ちょっと嬉しいことがありました

実は３月の始めから２週間ほど、
私の「 リスニングパワー」を友人に貸していました。

彼女は女手一つで中学生の子どもを育てるシングルマザーで
目下の悩みは来春に控えた息子の高校受験。

私と彼女は中学時代からの友人で
当時の彼女は割合、英語が好きな生徒だったのですが
息子はというと、母に似ず英語が大嫌い、というか苦手のようで
あまりかんばしくないテストの点数を見るたびに、
このままでは受験が心配で仕方がないというのです。

やはり経済的な理由もあり、できれば公立高校に進学してほしいそうですが
今の英語の状態では、とても難しい気がする・・・という話を聞きました。

この話を聞いて、私にはひらめく物がありました。

「彼はもしかして、英語が面白いと思えないんじゃないか？」

親がいくら「勉強しなさい」と言っても
子どもが一向にやらないのは、勉強が楽しいと思えないからです。
少なくとも私はそうでした（^^;）

ということは、彼にとっては英語が楽しくないのでしょう。
それが、英語の成績だけが極端に低い理由ではないかと思ったのです。

そこで私は「 リスニングパワー」を彼に聞いてもらいたくなりました。

そしてその目的は「英語が聞ける楽しさ」を彼に味わってもらうことです。

もし彼の心の中に
英語が楽しいとか、英語ができたらカッコいいなあとか、
何でもいいのですが、英語に対する良いイメージを持たせることができれば
あとは自分から進んで行動を起こしたくなるはずです。

だからまず私は友人に
息子が好きそうな洋画なり海外ドラマなり、ドキュメンタリーなり
とにかく字幕がついていて
なるべく簡単な内容の英語音声の作品を見せるように頼みました。

そのあと「 リスニングパワー」をしばらく聞かせてみて
またその作品を一緒に見てほしいと言いました。

そうすれば多分、違いを感じてくれるはずだと思ったのです。

何か適したおすすめがあるかと聞かれ、
彼が小さなころから動物好きだったのを思い出し
「長靴をはいたネコ」をすすめてみました。

子ども向きの作品ですから、
中学で習う単語もたくさん出てくるだろうという理由からです。

さて、早速実行した結果を聞いてみると
１回目に一緒に見たときは
主人公のネコの決め台詞「Puss in boots!」とか「I know」とか「sorry」とか、
簡単なセリフが分かるくらいで
少し長い会話文はほとんど分からない様子だったとのことでした。

「よしよし・・・」

それを確認したあと、私は彼女の息子宛に教材一式を貸し、

・１日15分程度、ヘッドフォンで聞く
・言っていることを無理に理解しようとしなくて良い
・聞くときは流れてくる音に集中する

これを２週間続けたあと、
もう一度「長靴をはいたネコ」を聞いてみてほしいと伝えました。


さてその結果・・・

１回目とは明らかな違いを感じてくれたようでした。


まず英語の音声が、前よりはっきりと聞き取れるようになったとのこと。

具体的には、前は字幕と英語音声を聞いていて

「は？今そんなこと言ってたの？」

と字幕を見ていても英文の見当がつかなかったのが
周波数トレーニングをした後は、簡単な会話だったら
字幕と聞こえてきた英文が一致するときがあったとのこと。

「外国人と話が出来る人は、異世界の人だと思ってた」

「これまで英語はずっと意味不明の音でしかなかったけど
自分でも意味が分かる単語が聞こえた」

と少しは英語に対する見方を変えてもらえたようでした。

とはいえ、さすがにまだ英語が好きとまではいかないようですが

「自分に理解するのは無理、英語は異世界の音」

という諦め（？）モードだったのが

「たまに分かるときもある、英語は意味不明な音ではなかった」

と、彼が英語に対する見方を変えてくれたことは、
大きな進歩だったのではないかと思いました。

友人は「英語の塾に通わせるよりはずっと安いし、私もやろうかな」と
リスニングパワーをやる気になったようですが
確かに彼女の息子さんにしても
「理解できない、聞き取れない英語」を漠然と勉強（だからつまらない）するよりは
英語が聞き取れる、理解できる耳を養いながら勉強した方が
ずっと楽しいはずです。

たださすがにこれだけで、受験勉強の全てがカバーできるわけではないでしょうから
あとは息子のやる気にどう火をつけてやれるか？
友人の手腕にも期待をしつつ、見守るつもりです。

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