先日から「The best James Bond themes that never made it to the screen – ボンド映画の主題歌になれなかった名曲たち」を読んでいます。

ボンド映画の主題歌になれなかった名曲たち


・「ボンド映画の主題歌になれなかった名曲たち」(1)
・「ボンド映画の主題歌になれなかった名曲たち」(2)
・「ボンド映画の主題歌になれなかった名曲たち」(3)

Blondie, For Your Eyes Only

ブロンディ「ユア・アイズ・オンリー」


Film:For Your Eyes Only (1981)
作品:「ユア・アイズ・オンリー(1981)」

Lost to: Sheena Easton
主題歌に決まったのは:シーナ・イーストン



Better than the chosen theme?: No
実際選ばれた曲と比べて?: イマイチ

Most Bond-like lyric: We both have our orders/ And a trick up the sleeve
ボンドっぽい歌詞: / 互いに使命を帯びている / 胸に秘めた秘策がある


have a trick up one’s sleeve to~「~する秘策がある」。

You might have been forgiven for thinking that this track, on Blondie’s last studio album before they split for 17 years,
ブロンディが17年間の活動に終止符を打つ前のアルバムに収録されているこの曲が

was one of those great pop coincidences, coming just a year after Sheena Easton’s theme for the Roger Moore-starring film.
シーナ・イーストンによるボンド映画の主題歌の一年後に出たことを、ポップミュージック界の大いなる偶然と考えるかもしれない。

But coincidence it was not.
だがそれは偶然ではなかった。

The song had originally been earmarked as the theme, but at the 11th hour the producers plumped for Sheena Easton instead.
この曲こそが当初は主題歌として準備されていたのだが、土壇場でプロデューサーがシーナ・イーストンの方を支持したのだ。


earmark「耳標、特徴、(羊などに)耳印をつける、(ある目的のための資金等を)とっておく、向ける」。

at the 11th hour「土壇場で、ぎりぎりで」。

plump for「全面的に支持する、投票する、選ぶ」。

Blondie’s stab at Bond Universe immortality came to nothing.
ブロンディによる不滅のボンドワールドへの一刺しは水の泡となってしまった。


come to nothing「水の泡になる」。


このブロンディーの作品は、ほぼ決まりだったのにプロデューサーの一声で却下されてしまった悲運の曲なんですね。

何とな~く casting couch「枕営業」の香りを感じてしまうエピソード・・・シーナ・イーストンってとても美人ですし。

まあアメリカン・バンドのブロンディより、イギリス人のシーナ・イーストンを選んだだけかもしれませんが、映画のタイトルバックでもシーナが歌う姿が出てくるという(他ではほとんど歌手は出てこない)、ナゾの特別待遇を受けています。

それにしてもタイトルの For Your Eyes Only 、意味は「秘密、内緒、親展」、これが転じて「あなただけに見てほしい / 他言無用の極秘事項」のダブルミーニングと知った時、色っぽいタイトルだなあと、そのシャレっ気に参りました。


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