先日から「The Pursuit of Love: Britain’s most scandalous family -「愛の追跡:英国で最もスキャダラスな一族」を読んでいます。

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写真は左からユニティ、ダイアナ、ナンシー


・「愛の追跡:英国で最もスキャダラスな一族」(1)
・「愛の追跡:英国で最もスキャダラスな一族」(2)
・「愛の追跡:英国で最もスキャダラスな一族」(3)

Lord Redesdale once said, “I am normal, my wife is normal, but my daughters are each more foolish than the other.”
リーズデール卿かつて「私は普通で、妻も普通だが、娘たちはそれぞれが他者よりも愚かである」と言った。

Well. Like Uncle Matthew in The Pursuit of Love, he read only one book in his life
ふむ。『愛の追跡』のマシューおじさんのように、彼は人生で一冊しか本を読まなかった

- not White Fang (“so frightfully good I’ve never bothered to read another,” as Uncle M put it), but Thomas Hardy’s Tess of the D’Urbervilles, which he hated because of the tragic ending.
その作品は『白い牙』(マシューおじさんは「とても良かったので、他の本を読もうとは思わなかった」と言っていた)ではなく、トーマス・ハーディの『ダーバヴィル家のテス』で、悲劇的な結末のために嫌っていた。

When it was explained to him that it was only a story, Lord Redesdale was even angrier:
あれはただの物語だと諭されると、リーズデール卿はさらに怒りをあらわにして

“What? Do you mean the damn sewer invented it?”
「何だと?あの裏切野郎の作り話なのか?」


sewer「裁縫師、仕立屋、お針子、下水道・管、給仕長、(スラングとして)裏切り(者)」。

From this it’s clear the Mitford girls didn’t get their literary acumen from him.
このことから、ミットフォード家の娘たちが、父親から文学的素養を受け継いだのではないことが分かる。


acumen「鋭い洞察力、眼識、明敏、慧眼、洞察・判断力、才覚」。

Living in a bubble

あぶくの中の暮らし

But words were a bond in their upbringing nonetheless:
だがそれでも尚、彼女らが育った環境では言葉が絆となっていた、

never going to school, the six Mitford sisters were confined together at home and developed their own slanguage and nicknames,
ミットフォード家の六姉妹は、学校には行かず家に閉じ込もり、独自の言葉やニックネームを考え出した


confine「限る、制限する、とどめる、閉じ込める、監禁する」。

which kept them close through adulthood, even when they had fallen out and were on “non-speakers”.
これが成長してからも、例え仲たがいをして「話をしなく」なっても、仲良く居続けられた理由であろう。


fall out「外へ落ちる、仲たがい・喧嘩する、起こる、結局~となる、隊列を去る」。

(No fight, after all, has the heat of a best friends’ fight.)
(親友同士のような激しい喧嘩も、やはり無かった。)

But it also insulated them from the real world, which led to snobbery and, as we shall see, much worse.
しかしそれは現実世界から隔離されることでもあり、彼女たちに上流気取りな態度や、これから見ていくが、さらに悪い状況をもたらすことにもなる。


insulate「隔離する、孤立させる、絶縁・断熱・遮断する」。


彼女たちの父が一冊だけ読んだ本『ダーバヴィル家のテス』は、映画「テス」の原作らしいです。

昔見た気がしますが、ナスターシャ・キンスキー演じる純真な美少女テスが、これでもかという不幸に見舞われる話で、多分 the damn sewer(クソ裏切り者)は、彼女が愛したエンジェルという男性のことかな?と思いますが、ちょっと自信ありません。

とにかく美少女のテスなので、貧しい実家から出された奉公先の男性に手を付けられ、10代の若さで妊娠してしまうんです。

この時に生まれた子はすぐに亡くなってしまうんですが、後に結婚を誓いあったエンジェルにそのことを正直に話したところ、彼はテスを捨てて外国に行ってしまう。

彼は何を聞かされても大丈夫だから、と言ったのに・・・「男に二言」ありまくり(ただし甘いマスクで女子人気は高い)な人です。

sewer には「下水道・管」という主だった意味もあり、要するに下水のように汚い奴、鼻つまみ者(嫌われ者)みたいなニュアンスなのかな~と解釈しました。


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