ホワイトカラー シーズン4 第9話より:

in the zone
極度に集中する、無我の境地に至る


不正取引で莫大な利益をあげている証券ブローカー・ダナムを逮捕する証拠をつかむべく
彼の主催する「ホワイトカラー・ボクシング」の試合に参加したピーターとニール。

事前の打ち合わせでは、ピーターがニールに勝利し
ダナムから勝者への褒美として与えられるインダイダー情報を聞き出す、という手はずだ。

ところが試合が始まるやいなや、
ニールは段取りも無視し、序盤から猛烈にピーターに殴りかかる。

その理由は試合の直前、サムからの電話で、ピーターがサムの潜伏先にやってきたこと、
そして用心深いサムは再び身を隠すことにした事を、ニールが知らされためであった。

ピーターの行動のせいで
エレンと父の事件の真相を探る上で重要な人物・サムを失ったニールは
その怒りを試合で彼にぶちまけていたのだった。

そんなニールの振る舞いを不審に感じたモジーが
ニールをなだめようとするシーンからです。

He went to Sam. Sam is gone.
ピーターがサムの所に行ったんだ。で、サムは消えちまった。(ニール)

Listen, I know the answer is not assaulting a federal agent,
まあ聞け、だからって連邦捜査官を殴りつけても仕方ない、(モジー)

who also happens to be your second-best friend.
それにピーターはお前の第二の親友じゃないか。(モジー)

Now get back in the zone.
今は試合に集中しろ。(モジー)

All right.
そうだな。(ニール)


assault 「激しい攻撃、急襲」。

モジーのセリフ the answer is not assaulting a federal agent は
「連邦捜査官を襲うことは答えではない=連邦捜査官を殴りつけても仕方ない」
という解釈になっています。

そして in the zone は「完璧に集中する、無我の境地に至る」ということで
これは例えばアスリートのランナーズ・ハイ
(すこぶる調子が良く、このまま何十キロでも走り続けられると思える状態)とか
武術の達人などが「頭で考えるよりも先に体が勝手に動く」ような状態のことで
観客の声も聞こえないような「極度の集中状態に至る」ということです。

さらにモジーはニールに get back in the zone「集中状態に戻れ」と言っていますが
これは「雑念を捨てて、もう一度集中しろ」ということですね。

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