ブレイキング・バッド シーズン2 第3話より:

don’t get me wrong
誤解しないで


凶暴なギャング・トゥコに軟禁されていたウォルターとジェシーは
危ういところで奇跡的に難を逃れ、アルバカーキの街にたどり着く。

あとは家に帰るだけだが、独り者のジェシーはともかく
ウォルターはまさか麻薬絡みでギャングに軟禁されていたとは家族に言えない。

そこで考え抜いた末、投薬の副作用で一時的な意識喪失に陥って徘徊していたという
芝居を打つことに決める。

そしてそのストーリーに信憑性を持たせるため、全裸でフラフラとスーパーに入ってゆくウォルター。

慌てた店員の通報により、彼は救急病院に搬送され、やっと家族と再会を果たすのだった。

その一部始終を妻・スカイラーが妹・マリーに報告するシーンからです。

And no idea what caused it?
それで意識喪失の原因は不明なの?(マリー)

No. But they’re gonna run a whole series of tests, so...
ええ。でもこれから精密検査をするから・・・(スカイラー)

But what could it be? Did they give you a worst-case scenario?
それでどうするの? もし最悪の結果がでた場合は?(マリー)

(中略)

Don’t get me wrong.
誤解しないで。(マリー)

I think it’s just great that he’s back and he’s feeling better.
ウォルターが無事に戻って、体調も良いのは私も嬉しいのよ。(マリー)

I just, I mean He naked?
ただ、彼、全裸だったんでしょ?(マリー)

He was naked. In a supermarket.
全裸で。スーパーに居たんでしょう。(マリー)


worst-case scenario 「最悪のシナリオ、最悪の事態」。

そして don’t get me wrong は直訳すると「私(の言動)を間違って受け取らないで」、
それが転じて「誤解しないで」という意味になります。

また don’t get me wrong と同じような意味で

That’s not what I meant.
そういう意味じゃない / 違います


という言い方もあり、こちらは相手のリアクションで、自分が誤解されていることを感じたときに
違う違う!そうじゃないよ、と内容を訂正するような使い方をします。

いずれの場合もその後、何が違うのかを説明する言葉を添えることで
スムーズに誤解を解く助けになる一言です。

このシーンでマリーが言いたいのは、自分はウォルターの容態が悪いと決め付けているわけではなく
人前に裸で現れるような重度の意識喪失、それも原因が不明となれば
実際かなり深刻な病状の可能性があるのでは、ということですね。

マリーは医療機関で働いているせいか、あらゆる病に対して
つい自分なりの見解を述べたくなるクセがあるようです。



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