ゴシップガール シーズン1 第10話より:

the apple doesn’t fall far from the tree
この親にしてこの子あり、血は争えない


セリーナの祖母・シシーは今回のデビュタントは
孫娘の将来を左右しかねない重要なイベントだと考えており
現在の彼氏だからといって、一般庶民のダンがエスコート役を務める事が許せない。

デビュタントを通してNY社交界でより良い立場につき、
良い家柄の子息と結ばれる事こそセリーナの幸福と考えているシシーは
ダンの父・ルーファスの画廊まで直談判に出向き
息子にエスコート役を辞退させるよう強要する。

ルーファスもかつてリリーとの恋愛時代にシシーとやり合った過去があり
今度は息子の恋愛を巡って、再び対立するはめとなるのだった。

So I see it’s true what they say about the apple and the tree.
この親にしてこの子あり、っていう諺はどうやら本当みたいね。(シシー)

Hello, Celia.
やあ、シシー。(ルーファス)

I’d say it’s nice to see you, but I know how you hate dishonesty.
再会を喜ぶべきでしょうが、あなたはウソが嫌いでしたね。(ルーファス)

It appears that your son is taking my granddaughter to the ball tonight.
息子さんが、うちの孫娘のエスコートをする気みたい。(シシー)

He is?
あいつが?(ルーファス)

I’d rather see that not happen.
それを止めさせたいの。(シシー)

(中略)

He’s a.. temporary distraction.
息子さんは・・・寄り道の相手だもの。(シシー)

I need her to focus on her future.
孫娘には将来を考えさせなくては。(シシー)


シシーの言う the apple and the tree(リンゴとその木)とは

The apple doesn’t fall far from the tree.
この親にしてこの子あり、血は争えない


という諺の事を指しています。

シシーから見れば娘・リリー、そして孫娘・セリーナ共に
ハンフリー家の男性にちょっかいを出され、安泰な将来への道を妨害された、
本当に親子って似るのねえ・・・という感じでしょうか。

dishonesty 「不正直、不誠実」。

it appears that~ 「~のように見える」。

I’d rather see that not happen(どちらかと言えばそれが起こらない事を見たい)、
つまり「そうなって欲しくない」事を伝える婉曲表現です。

シシーは上流階級に属する女性という設定ですから、
内容はキツくても言い回しは丁寧で、誰が相手でも言葉遣いはしっかりしているので
この I’d rather~ も「それは嫌だ、困る」という事を
やんわりと伝える見本の一つとして覚えておきたいものです。

temporary 「一時の、間に合わせの」、distraction 「気晴らし、娯楽、気の迷い」、
合わせて「一時の気まぐれ、寄り道の相手」という解釈です。

セリーナと真剣に向き合っている息子を「寄り道」呼ばわりされてしまい、
ルーファスも静かに反撃しますが、古今東西、女性と口でバトルをしたら
男性にはほぼ勝ち目はなく・・・シシーは娘・リリーをしのぐ手ごわさを見せつけます。



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