ゴシップガール シーズン1 第11話より:
draw the line at
一線を引いて、けじめをつける、限度を定める
NYにもクリスマスがやって来て、街中がお祭りムードに包まれる中、
ブレアも大好きな父・ハロルドがパリからNYに戻ったので、いつになく機嫌が良い。
父・ハロルドが好きなお菓子を買うため、ショッピングに出た先で
セリーナとクリスマスの予定について話し合う。
ブレアの母・エレノアは男性モデル・ロマンと駆け落ちした夫を許してはおらず
クリスマス当日は家族だけで過ごしたいからと、夫の滞在はイヴまでと定めたのだが
ブレアはその事が気に入らない。
彼女は何とか父と母を説得し、NYで共にクリスマスを祝いたいと願うのだった。
So it’s gonna be a real Waldorf christmas?
それじゃ、一家が揃うクリスマスってわけね?(セリーナ)
Well, a real Waldorf christmas eve.
一家が揃うクリスマスイヴ、ってとこ。(ブレア)
Eleanor drew the line at christmas day.
ママはイヴと当日をきっちり線引きしてるから。(ブレア)
(中略)
I’m gonna convince him to stay in New York.
私はパパがNYに残るよう説得するつもりだけどね。(ブレア)
(中略)
My father belongs here with me.
パパは私とNYに属する人だもん。(ブレア)
He only left New York to ride out the scandal.
ただスキャンダルを乗り切るために離れてただけ。(ブレア)
Time to come home, don’t you think?
そろそろ家に戻る時よ、そう思わない?(ブレア)
draw the line at は「一線を引いて、けじめをつける、限度を定める」。
ここまでは良いけど、この先はだめ、という線引きをするという事で
このシーンでは男の愛人を持つ夫を(離婚はまだとは言え)家族とは認めない、という
エレノアの意志を感じます。
convince 「説得する、納得させる」。
belong 「属する、所属する、一員である」。
今は愛人のロマンとパリに暮らしている父だけども、
本来は娘である自分とNYに属する人、と言っており
ブレアの父への思いが強く感じられる一言だと思います。
ride out は「(困難な状況を)乗り切る」という意味で
厳しい環境や状況を乗り切る、もしくは船が荒海を乗り切るという場合にも使われます。
このシーンでは ride out the scandal(スキャンダルを乗り切る)、
娘と妻を置いて、父であり夫である人物が男性と駆け落ち・・・というのは
当時は相当なスキャンダルだった事が伺えます。
多分、同性愛自体は昔から一定数あった事だと思うんですが
昔はそれを隠さねばならず、表に見えてこなかったのが
今は段々オープンに出来るようになってきて、こんな話も出てきたというだけで
エレノアの立場であれば確かにショックですが、まま起こり得る事という気もします。
アメリカに住んでいる私の友人は、
気になる人が出来たら、まずゲイがどうかを確かめると言っていましたので
近ごろは恋愛の初期チェック項目になっているようです。