映画「ラッシュ / プライドと友情」より:

the whole picture
(物事の)全体像、(ある事柄に)関わる全て


フェラーリに移籍したニキは、みるみるうちに頭角をあらわし
ついに年間王者の座を獲得する。

一方、貴族のヘスキス卿がスポンサーとなり
ヘスキスのマシンでF1を戦っていたジェームスは、マシンの不調に悩まされていた。

ジェームスは悔し紛れにニキに、
自分だってもしフェラーリのような一流のマシンで勝負できたら
チャンピオンになれたはずだと言うが、即座に彼に否定されてしまう。

Never. You might win one race, maybe two, because you’re aggressive.
無理だね。君は1~2回は勝てるかもしれない、攻撃的だから。(ニキ)

But in the long run, over the course of a season, no chance.
だが長い目で、シーズンを通じて勝ち続けるのは無理だ。(ニキ)

Right. Why’s that?
そうかい。なぜだ?(ジェームス)

Because to be a champion, it takes more than just being quick.
チャンピオンになるには、ただ速い以上の事が求められるから。(ニキ)

It’s the whole picture.
総合的な事なんだ。(ニキ)

Oh.
へえ。(ジェームス)

You’re just a charger and a party guy.
君はただの突撃者だし、お祭り男だろ。(ニキ)


aggressive「積極的な、攻撃的な」。

in the long run 「長い目で見れば」

over the course of~ 「~のうちに、~の間に、~を通じて」。

そして the whole picture は直訳すると「丸ごと全ての絵」、
それが転じて「(物事の)全体像、(ある事柄に)関わる全て」となります。

ニキはチャンピオンなる上で“速い”ことは、一つの要素に過ぎず
もっと全体的・総合的な能力が必要だ、という事を言っています。

実際、ニキ・ラウダはシートに座って車を動かすと
どこが不調か、何を直せば走りが良くなるかが即座に分かったようで
マラネロ(フェラーリの本拠地)のメカニックに
大金をかけてクソみたいな車を作っている、と正面切って言い切り
ニキの言うとおりに組み直したマシンでこの優勝を勝ち取っています。

レースで速く走るのは当然で、それ以上に陰で勉強や努力を積み重ねる、
そのくらい出来きゃ無理だということを、ジェームスはまだ理解していないようです。


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